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「コンバージェンスもにらんだ早期の影響度調査とシステム対策立案が必要」ワークスAPのIFRSセミナーから

2009年11月18日(水)

 ワークスアプリケーションズは2009年11月17日、企業の情報システム部門向けセミナー「IFRSシンポジウム」を都内で開催した。その会場において、会計システムのコンサルティングを手がけるエイアイエムコンサルティングの奥川 透代表取締役が、国際会計基準(IFRS)がシステムに与える影響と、企業が今取り組むべき対策について講演した。

 奥川氏は、情報システム部門が今すべきことはまずIFRSを知り、導入に伴う自社システムへの影響度を調査することだと主張。「IFRSが要求するすべての事項が、自社に該当することはまれ」(奥川氏)だからだ。奥川氏は具体的な作業の流れとして、まず自社に該当するIFRSの要求事項を峻別し、変更すべき点を絞り込んだ上でシステムの観点から課題を明確化。判明した課題の優先順位と時間軸を考慮し、ロードマップを策定するという流れを説明した。

 コスト面での制約などで、IFRS対応をシステム一辺倒ではなく、人手でカバーする場合も考えられる。その際は経理担当者の負担増の考慮もさることながら、「決算早期化への影響も考えて、どの範囲までシステム化を進めるのかを決定することが大事だ」(奥川氏)と指摘した。

 最近は会計基準を日本基準からIFRSに置き換える「アドプション」に注目が集まりがちだが、日本基準を維持しつつ、IFRSとの差異をなくしていく「コンバージェンス」による影響も考慮する必要があると奥川氏は強調。米国会計基準とのコンバージェンスの影響を受け、IFRS自体も2011、2年に「次世代IFRS」への大変革が予定されている。一方、コンバージェンスについても、日本基準とIFRSの重要な差異をなくす期限が2011年6月に迫っており、2012、3年には連結の範囲や収益認識といった影響が大きい変更が予定されている。「IFRSも変化するし、コンバージェンスも進行していることを認識して、システムのIFRS対応を進めないといけない」(奥川氏)。

 具体的にはどのようなシステムの構築が必要となるのか。奥川氏はIFRS対応におけるシステムのあり方として、4つの項目を挙げた。(1)複数元帳などで複数の会計基準に対応できること、(2)財務数値以外の膨大な注釈データを保持・出力できること、(3)基準の継続的な変化に強く、改修コストを低く抑えること、(4)業務プロセスを日本の商習慣に合わせ、会計業務を省力化できること、の4つだ。特に奥川氏は、(3)の実現が困難になると指摘。IFRSへの対応は会計システムだけでなく、資産管理システムなど複数のシステムが関係する。この点において、「現在のシステムは複数のベンダーのシステムが複雑に絡み合ったマルチベンダー環境にあるケースが多く、1つの変更への対応に複数のベンダーとの調整が必要となる点に注意しなければならない」(奥川氏)と加えた。

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