[イベントレポート]

組織から機能を考えるのではなく、機能中心に組織を再編せよ

2009年12月24日(木)

社会・経済を構成する地殻─個人のライフスタイル、市場の価値観と構造、それを支える技術基盤─は静かに、しかし確実に変動を起こしている。21世紀に必要なのは、組織としての機能から機能としての組織への再編と、官と私の対置構造から〈公〉への移行である。

今年10月、東京・大手町の日本経済団体連合会ビルで開かれた情報サービス産業協会(JISA)主催の「JISAコンベンション」。恒例のパネルディスカッションには、リコーITソリューションズ会長の國井秀子、シーエーシー社長の島田俊夫、NTTデータ経営研究所の情報戦略コンサルティング本部長の三谷慶一郎の3 氏が登壇した(コーディネータは本誌編集長の田口潤氏)。

テーマは「情報サービス産業、2010年代の展望」。國井氏は情報サービス業における女性の活用と女性が活躍できる場の必要性を、島田氏は情報サービス企業の自立を、三谷氏はシステム構築における工学的アプローチの重要性を訴えた。それぞれ傾聴すべき見識であり、必要なことでもある。

だが、あえて言えば、いずれもかねてから指摘されてきたことであり、いまさらの感も強かった。何よりも2008 年年秋以後の派遣切りや新規案件の凍結で、情報サービス業の底辺が困窮に直面している最中である。例えば、3 次請け以下のソフト会社では全従業員の3〜 5%が、雇用調整助成金で息を接いでいる。丸々の持ち出しとなるよりいいと、月額20 万円台で受注するダインピング契約も出始めた。“いま、ここにある危機” をどうするのか。そんな折でのパネルディスカッションは、「暢気なもの」との批判を免れない。

写真1 JISAコンベンションの模様。情報サービス企業の経営者が集まった
写真1 JISAコンベンションの模様。情報サービス企業の経営者が集まった

下請法抵触の事例が横行

実際、契約期中の一方的な契約解除や事実上の解約、開発チームを人質に取ったかたちで値引きを要求する“あと出しジャンケン” など、取引上の優位な立場を利用した下請法抵触行為が横行している。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
登録済みの方はこちら

IT Leaders 雑誌版、電子版をご購読の方、会員登録済みの方は下記ボタンよりログインして続きをお読みください

初めての方はこちら

IT Leaders 会員になると
会員限定公開の記事を読むことができます
IT Leadersのメルマガを購読できます

関連記事

組織から機能を考えるのではなく、機能中心に組織を再編せよ社会・経済を構成する地殻─個人のライフスタイル、市場の価値観と構造、それを支える技術基盤─は静かに、しかし確実に変動を起こしている。21世紀に必要なのは、組織としての機能から機能としての組織への再編と、官と私の対置構造から〈公〉への移行である。

PAGE TOP