[市場動向]

本誌調査「ユーザーの生の声100」─料金や契約形態の「納得感」を切望

ソフトウェア保守サポート戦略的活用元年 Part2

2010年1月12日(火)IT Leaders編集部

ユーザー企業は保守サポートに何を望んでいるのか。本誌は緊急読者アンケートを実施した。その結果、料金体系や契約形態の改善、保守サポート内容のメニュー化などを切望する具体的な意見が100件以上寄せられた。料金に関する声も多いが、それ以上に契約形態やメニューに関する声が目立つ。

[ 調査概要 ]

  • 対象:本誌読者のうちIT部門責任者と担当者2000人
  • 期間:2009年11月18日〜27日
  • 有効回答数:170件(回答率8.5%)

サポート料金に関する読者の声

契約内容に見合った費用であることを切実に望む

自社にとってバージョンアップは有効でないケースが多いので料金が高いと感じる

年間20%程度のサポート料は高すぎである。特に企業内システムではシステム稼働後バージョンアップをすることが少なく、サポート契約のメリットを享受できない

Oracleのサポート契約単位が「企業」となったことは費用増につながり遺憾だ

料金の明細を開示してほしい

ソフトウェア価格の15%という価格が横行しているが、全く妥当性を感じない

全体的にサポート料金そのものが高めな気がする

バージョンアップの権利があるとは言え、実際にはハードウェアの更改のタイミングでないとバージョンアップは困難である。このあたりをよく考えてサポート料金を決めてほしい。バージョンアップで得られる利便性もあるが、往々にして当社にとって使えない機能である。その開発コストをサポート料として払わされるのは納得がいかない

ほとんどサポートを受けずに費用を払っている場合もあるので、前年度の実績を考慮し毎年料金を見直してほしい

契約期間内にサポートを受けない場合に、50%返金されるなどの制度が望まれる

割高感が著しい。費用対効果を明確にしてほしい

Redhat Linux では正直、何の費用を払っているのかよく分からない。RDBMS等のミドルウェアの保守料は受益に対する妥当性としては高すぎる

業務アプリケーションのサポート契約内容は決められているが、導入初期から安定期に向けて価格が減少してしかるべき。サポート契約しない場合のスポット保守が異常に高額となり、サポート契約を締結せざるを得ないこともあるので実費に近いものを望む

問い合せをすることがないので、新バージョンへの更新権限のみの契約を設けることで、保守コストを安価にしてほしい

サポート料金を契約基本料金と実作業料金というように分けてほしい

料金設定基準の不透明さの改善を望む

サポート料金が高価すぎる。年間20%だと5年かけてソフト料金を再度支払うことになる

保守費用はソフトの約20%が一般的になっているが、導入後3年経過すると契約内容に盛り込まれているサポートを受ける機会が減る。しかし費用はそのままになっている。ベンダーはバージョンアップのためなどと説明するが、年数が経過しても、同額で推移するのは疑問

保守料が高いし値上げはあっても値下げがない。一度導入してしまうとユーザー側が不利になりかねない契約になっている

料金が高止まりしているため、適正化を求めたい

結果的に支払料金に対して実質的な労働役務を得ることはない

契約費用分のサポートが得られなかった場合にサポート費用の割引などの特典などあれば、さらに費用の圧縮が可能となるのではないか

単純な保険代としては高額になっている。サポート利用時間及びインシデント件数に応じた柔軟な料金設定をしてほしい

不具合・セキュリティ対応の修正は無償にしてほしい

一律にライセンス費用の15%など定率の費用がどこに発生しているのか、保守サポート費用の基準が納得できない。料金体系の多様化を求める

こちらでは不具合と思われる現象が「仕様の変更」ととられ有料化されてしまうことがあり、腑に落ちない

前年実績を分析の上、ユーザーが必要なサポートメニューと金額を提示してほしい。こちらで指摘しない限り、前年度にまったくサポートを受けていないのに24時間365日のフルサポートを次年度も知らん顔して持ってくるベンダーがいる

ライセンス料に対して一律の料率ではなく、サポートの実績や満足度に応じて協議したうえで料率を決めることができるように、ユーザー側にも権利の行使をする機会が与えられるような契約形態にしてもらいたい

サポート期間に関する読者の声

ソフトウェアのライフサイクルが段々短くなっているので、サポート対応可能年数も短くなっている。なるべく、製品とサポート共に長期間利用可能なサイクルにしてほしい

旧バージョンへの対応もずっと続けてほしい

保守の複数年契約(割引も含む)に対応してほしい

新規バージョン出荷後の標準的な保守対象期間の延長を望む

バージョンごとのサポート期限(サポート打ち切り)を設定しないでほしい

サポートの終了時期を長くしてほしい。IBMのDB2を基幹システムで使っているがサポート切れで質問やパッチなどの対応をしてもらえない

バージョンアップするのは勝手だが古い製品を長くサポートしてほしい

旧版のサポート期間が短すぎると感じられることが多い

サポートの契約形態やメニューに関する読者の声

曜日、日時、何時間以内で対応するのかといった観点でのメニュー化を望む

Webでメニューを選び、その金額が画面で分かるようにしてほしい

原因が分かれば対処の仕方はあるので、障害原因の切り分けをメニュー化してほしい

サポートを利用しなかった場合の割引など、使用頻度に合わせた料金や更新メニュー設定ができるようにしてほしい

費用がかさんでもいいので包括的に契約を行いたい

サポート契約は画一的で非常に不満。もっとユーザーに合わせた多様なメニューをそろえてほしい

サポートをメニュー化し、内容をユーザー自身で選べるようにしてほしい

バージョンアップの権利と問い合わせサポートの権利を別メニューにするなど、サポートのメニュー化がなされるとよい

インテリジェントな情報を蓄積したノウハウDBの充実に期待します

大抵は「一式」扱いになっているが、オプションでメニューを選択できるようになればよいと常々感じている

サポート内容の選択肢を増やしてほしい

メニューを細分化してユーザーが選択できるようにしてほしい。特にヘルプデスク対応の回数

ソフトウエア使用権/最新版入手権/問合わせサポート権を明確にし、個別に契約できるうようにしてほしい

費用の問題があるが、現地対応に近い形でサポートしてもらいたい

サポートのメニュー化と、契約の自由度を高めてほしい

使用するアカウント(ライセンス)数が減っても減額を認めないなど理不尽なルールを無理強いしてくるベンダーがある

必要レベルに応じた適切なサービスを受けられるよう、サービスレベルメニューを設けてほしい

応対時間については休日オプションや時間外オプションがあるが、その他の内容について事細かに選択できるサポートがない。もっと細分化してオプションを増やした契約を結びたい

保険契約のように、経歴に応じて減額するようなシステムを導入してほしい

サポートをメニュー化して内容をユーザー自身で選べるようにしてほしい。少なくともアップグレード権だけは分けてほしい

問い合わせしなかった場合は、翌年の保守料金が下がるなどのプランがほしい

最新版の使用を目的に契約しているケースもあるので、問い合わせに関しては「3日後対応」などの区分でメニュー化して金額を分けてほしい。スポットで質問した回数分の使用料を後払いするというのでもよい

1年間ほとんどサポートを使わなかった場合、翌年の料金を割引するなどの方式を導入してほしい

価格帯で選べるメニューやボリュームディスカウントにも対応していただきたい

メニューをもっと細かく分けて選択できるようにしてほしい

修正モジュールやバージョンアップの権利と技術サポートを分離して提供していただけるとよい

サポートをモジュール化し、ユーザー側が柔軟に組み合わせを選択・変更できるようにしてほしい

インシデント数に応じて料金を見直す契約形態を加えてほしい

使用頻度やシステムの重要度によっては高額に感じるサポートがある。サポートメニューが選べると便利な気もする

システムインテグレータに保守サポートを依頼しているにもかかわらず、ソフトメーカーに対しても保守サポート料を支払わなければならないケースがある

サポートのサービスレベルアグリーメントを明確にしてほしい

必要な期間(必要な時)にサービスを受けられる契約ができないか?現在だと一旦契約を打ち切ったのち、再度契約をしようとすると契約のなかった期間の遡及を求められる

実際の利用実績に基づき翌年度のサポート料金が変わるような契約形態があるべき姿だと思う

保守契約を締結していないと自社で修正プログラムを適用できないのは、いささか疑問である

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