[調査・レポート]

IT人材、不足感が依然強いユーザー企業 ベンダー企業では量(人数)に過剰感生じる

2010年4月9日(金)

2009年秋の時点でIT企業621社にIT人材の過不足感を聞いたところ、「大いに不足している」が5.0%に対し、「やや過剰である(削減や職種転換が必要)」が13.0%に達した(図1)。2008年秋時点では、それぞれ16.2%、2.6%、2007年秋は28.3%、0.8%だった。当然の結果とも言えるが、やはり2008年秋のリーマンショック後の景気低迷は人材動向に大きな影を落としている--。

情報処理推進機構(IPA)が4月初めに発表した「IT人材動向調査2010年度版」は、こんな厳しい状況を浮き彫りにした。同調査は予備調査を実施した2007年から数えて4回目。毎年秋にIT企業やユーザー企業、現役のIT人材、教育機関などに調査を実施し、調査表の回収、分析を経て結果を翌年春に公表している。今回は2008年秋のリーマンショック後初の調査とあって、結果が注目されていた。IT人材が「やや過剰である」という回答が2桁台になったのは、これが初めてである。

図1 IT企業に聞いた、IT人材の「量」に対する不足感
図1 IT企業に聞いた、IT人材の「量」に対する不足感

ただ、冒頭の結果はあくまでもIT人材の量(人数)の話。人材の「質」に関しては、依然として不足感が強い。同じ621社に対し人材の質の過不足感を聞いたところ、「大いに不足している」が25.9%、「やや不足している」が58.6%の合計84.5%という結果になり、「特に不足はない」は12.6%に留まった。

ユーザー企業はどうか。ベンダーと異なり、量の面でも不足感が強い(図2)。回答企業376社のうち「大幅に不足している」が17.8%、「やや不足している」が60.1%で、80%近くが不足と回答。「やや過剰である」は、わずか0.8%に留まった。「質」についても同様で、「大幅に不足している」と「やや不足している」を合計すると81.3%に達する。IPAは「コスト削減に向け、ユーザー企業の内製化志向が強まった結果」と分析している。

図2 ユーザー企業に聞いたIT人材の「量の不足感」
図2 ユーザー企業に聞いたIT人材の「量の不足感」

一方、同調査では現役のIT人材1000人に対し、仕事や職場の満足度、悩みや問題点などを聞いている。「ITの仕事は3K(きつい、帰れない、給料が安い)」というイメージに対し、IT人材自身はどう考えているのかを探るためだ。結果は満足度が高い順に「休暇のとりやすさ」(「満足している」と「どちらかと言えば満足している」の合計が63.2%)、「職場の雰囲気」(同62.4%)、「プライベートと仕事の両立」(同60.3%)、「労働時間」(同56.1%)という順になった(図3)。「給与・報酬」(同39.2%)を除けば、「3K」とは全く異なる結果であり、現場サイドから見たITの仕事はもはや3Kではないと言える。

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