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日立、「モジュール型データセンタ」に冷媒循環の電力を不要とする「冷媒自然循環システム」を追加

2010年5月8日(土)

日立製作所は2010年5月7日、省電力・高集積なデータセンタ環境を実現する「モジュール型データセンタ」に、サーバなどのIT機器を含めた設備を冷却する冷却装置として冷媒の循環に関する電力を不要とする「冷媒自然循環システム」を採用したモデルを追加し、2010年5月10日から販売を開始すると発表した。同システムの導入により、従来の空調方式に比べ、空調電力コストを最大67%削減する。

あわせて、モジュール内の温度や湿度などを管理・監視する「監視制御盤」に、空調機を自動制御できる「機能拡張モデル」を追加し、同じく2010年5月10日から販売を開始すると発表した。

「冷媒自然循環システム」は、同社が日立プラントテクノロジーと共同開発した「冷媒自然循環技術」を活用した、ラック型空調機やリアドア型冷却装置、そして水-冷媒の熱交換器やチラーなどで構成される空調システム。同システムでは、サーバなどのIT機器の熱を吸収した冷媒が気化し上昇する力と、熱交換器により冷却された冷媒が液化し設備の高低差などを利用し下降する力を活用することで、従来必要だったコンプレッサーなどの動力源を用いず冷媒を循環できるため、冷媒循環の電力が不要となる。また、外気温が10度以下の場合はチラーを用いず、外気のみで冷水を冷却できる「フリークーリングシステム」を活用でき、空調システムにかかる電力コストをさらに低減できる。

同システムと同時に、モジュール内の稼働状況を管理・監視する「監視制御盤」に空調機の切り換えなどの制御を自動的に行う「機能拡張モデル」を追加する。従来は、センタ内の温度や湿度などの状況に応じ、手動で空調を調整する必要があったが、同モデルでは、自動的に空調を制御できる。また、空調機が故障した場合には自動的に予備の空調機に切り換えるなど、センタ管理者の運用負担を軽減する。

それぞれの製品価格は個別見積もりとなる。

同社は、今後も日立グループの総力を結集したデータセンタ省電力化プロジェクト CoolCenter50に基づき、「モジュール型データセンタ」をはじめとした省エネルギー技術・製品の開発を進めるという。また、これらを活用し、さらなる消費電力の低減を実現するデータセンタの提案、導入を積極的に進めていくという。


日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/
 

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