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SSDでRAIDを高速化、アダプテックがRAIDカード単体で販売

2010年5月13日(木)

 アダプテックジャパンは2010年5月13日、RAIDアレイの読み出し性能をSSD(Solid State Drive)を用いて高速化できるRAIDカード「Qシリーズ」3製品を販売開始した。5月20日に出荷する。同社が公開する互換性リストに掲載された任意のSSDと組み合わせて利用できる。価格はオープンだが、米国での参考価格は最安価モデル「Adaptec 2405Q」で645ドル程度。

 Qシリーズ3製品(2405Q、5805Q、5805ZQ)は、SAS/SATA両対応のRAIDコントローラ3製品(2405、5805、5805Z)に、SSDによるRAID高速化機能を追加した、機能強化版である。同機能を備えた製品群は「MaxIQ」と呼ぶ。MaxIQでは、SSDをRAIDカードに1~4台接続することにより、HDD(Hard Disk Drive)で構成するRAIDアレイの読み出し性能を高める。

 SSDを使ってRAIDを高速化する仕組みは、頻ぱんにアクセスするデータをHDDからSSDにコピーし、SSD上に存在するデータであればSSDから読み出す、というもの。一般的なHDDアレイよりも1台のSSDのほうがランダム・アクセス速度が高いため、よく使うデータをSSDから読み出すことで、HDDだけのRAIDよりも読み出し性能が上がる。

専用SSDの制限を撤廃し、任意のSSDを利用可能に

 従来、MaxIQ製品群のラインアップは、MaxIQ専用のSSD製品「Adaptec MaxIQ SSD Cache Performance Kit」に限られていた(米Intel製SLCタイプSSD 32GバイトのOEMで、MaxIQ専用の識別コードを埋め込んだもの)。同SSDをRAIDコントローラ(2シリーズ、5シリーズ、5Zシリーズ)と組み合わせることで、SSDによるRAID高速化機能を利用できていた。

 今回新たに、これまでの専用SSD製品という製品形態に加えて、RAIDコントローラ側の製品ラインアップのバリエーションとして、米Intel製だけでなく任意のSSDと組み合わせて利用可能な上位バージョン「Qシリーズ」を追加した。既存のRAIDカードでは専用SSDに限って使えるように制限をかけていたが、Qシリーズでは、この制限を取り払う。これにより、すでに所有しているSSDや、比較的安価なSSDを利用できるようになる。

既存RAIDカードと比べて約5万円高

 Qシリーズ3製品の価格は以下の通り。オープンだが、米国における参考価格は、Adaptec 2405Qが645ドル、同5805Qが1215ドル、同5805ZQが1485ドル。なお、既存カードの国内実勢価格は、通販サイトの参考値ベースで、Adaptec 2405が2万円強程度から、同5805が5万円程度から、同5805Zが9万円強程度から。

 なお、今回、専用SSD製品のSSD容量を倍増させた上位版も用意した。既存背品は「X-25E Extreme SATA SSD」の容量32Gバイトのモデルを利用しているが、上位版では、同SSDの容量64Gバイトのモデルを利用している。それぞれの価格(米国の参考価格)は、既存製品(32Gバイト)が1295ドル、新製品(64Gバイト)が1795ドル。

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写真 20100513Adaptec_1.jpg

(修正2010年5月14日18:32)記事掲載当初、製品の出荷開始日を「5月29日」としていたのは、「5月20日」の誤りでした。本文では訂正済みです。

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