[中国電脳事情]

【中国電脳事情】2010年中国国会IT議案特集(vol.05)

2010年5月19日(水)足立 治男

─華軍資訊、3/11 中国では3月上旬から中旬にかけて日本の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(政協会)が開催された。今回はその双方の会議で提出されたIT関連の議案について取り上げる。

携帯/ネットの安全性において実名制が1つの方向となる

全人代代表で工業・情報化相である李毅中氏は全人代会議において、「インターネットの発展は社会的に大きな意義があるが、最大の責任はその安全性にある。意義と安全性の双方に同等の配慮をする必要がある」と主張。「携帯電話やインターネットの実名制は1つの方向であり、世界各国が一体となってネット管理を強化するための処置である」と続けた。

同代表はそれに先立ち、中国の携帯電話ユーザーは6.6億人で、その内の約2億人が実名で登録していないと言及。また、中国のインターネットユーザー数は3.8億人を突破したと発表した。

クラウド時代を見据え研究開発・産業基金を設立せよ

張亜勒・マイクロソフトアジア太平洋研究開発グループ主席は全人代期間中に、「国家が製造業大国から科学技術大国に転換するためには研究開発予算の増額が不可欠。中国の研究開発予算はGDPの1.4%であり、それはアメリカの1/2、日本の1/3に過ぎない」とした上で、「中国の研究開発予算を5年でGDP2%に増加させよ」とのコメントを発表した。

同氏は、「クラウドコンピューティングは新時代インターネットの中枢神経となり得る核心的技術。中国クラウド研究開発・産業基金を設立するとともに、大型のクラウドデーターセンターを建設し、国際的なクラウド基準の制定に積極的に参加するべきである」との認識を示した。

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