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[事例ニュース]

日本生命、開発・テスト環境をプライベートクラウドで構築

2010年6月1日(火)IT Leaders編集部

ニッセイ情報テクノロジー(NISSAY IT)と日本IBMは2010年5月31日、日本生命における基幹Webシステムの開発およびテスト向けIT環境を、クラウドコンピューティングによって構築すると発表した。同システムは同年5月からプロジェクトを開始しており、9月から新開発・テスト環境が稼働する予定。

 ニッセイ情報テクノロジー(NISSAY IT)と日本IBMが今回新たに構築する日本生命の開発・テスト環境では、IBMのUNIXサーバー「IBM Power Systems」と運用管理ソフトウェア「IBM Tivoli Service Automation Manager」が採用された。最大の特徴として、あらかじめ必要なIT資源を設計し確保する従来の環境と、開発量の変化に応じて柔軟に資源を割り当て可能なクラウドコンピューティング環境の両方を共存させ、両者の利点を活用できる構成にしている。

 1台で1,000個の論理区画を設定できる拡張性を持つIBM Power Systemsを活用することで、クラウドコンピューティング環境と、IT資源を個別に設計・準備する従来の環境の両方を共存させることが可能になっている。また、申請や構築の標準テンプレートを提供するIBM Tivoli Service Automation Managerにより、利用者は柔軟に必要なIT資源を確保できるようになる。

 クラウドコンピューティング環境では、メモリ、CPU、ディスクなどのIT資源を一元的に集約し標準化することで、開発やテスト環境の構築時間を大幅に短縮することが可能になる。たとえば一般的には、利用者が要求したIT環境を使えるようになるまで、見積もり、発注、機器設置作業、各種設定作業など多くのプロセスが必要となり、要求から1カ月程度かかる場合でも、クラウドコンピューティング環境なら、数時間での用意も見込めることがある。

 一方、既に着手している開発プロジェクトに影響がないようにすることと、可能な限り本番環境と同じ構成にしてテスト品質を高めるという目的で、個別に設計された従来のテスト環境も同一サーバー内に準備する。従来のテスト環境は、将来的には順次クラウド化していくことも可能。

 NISSAY ITでは、生命保険のシステム構築において、10年以上にわたり技術力と業務ノウハウを蓄積し、保険関連ソリューションや資産運用関連ソリューションを提供してきた。今回の日本生命での開発・テスト環境向けプライベートクラウドの環境構築に関しても、そのノウハウに基づいて、クラウド環境構築サービスを広く提供していくことを視野に入れている。

ニッセイ情報テクノロジー
http://www.nissay-it.co.jp/

日本IBM
http://www.ibm.com/jp/ja/
 

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ニッセイ情報テクノロジー / IBM / UNIX / 日本生命保険 / 保険 / プライベートクラウド / 金融

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