4935円でJavaプログラムのデバッグを実行──。こんな低価格を売りにするJavaコード解析ツールが登場した。キャナリーリサーチ(東京都渋谷区)が開発、A&Iスピリット(横浜市)が販売する「Java Code Inspector(JCI)」がそれだ。Eclipse環境のプラグインとして動作し、Javaプラグラムにおける配列の範囲外参照の可能性やNull参照の可能性の検出など、30項目以上の静的解析を実行する。
高い普及率と知名度を持つ同種のツールに、オープンソースの「FindBugs」がある。それと比べた場合、欠陥検出性能は当然として、日本語対応やサポートの有無がJCIの特徴だという。「JCIの元々の開発目的は、オープンソースで提供される既存のツールでは困難な解析を可能にすることだった。例えば“不意用になったオブジェクトのNull代入漏れ”の検出はFindBugsではサポートされないが、JCIでは可能だ。一方、JCIと同等の機能を持つ有償のツールは30万円以上する。開発現場が気軽に導入できない」(A&Iスピリットの渡辺正信氏)。
JCIをすでに使用している日本ATM(現社名:SocioFuture)によると、①実装工程の生産性が約25%向上、②デバッグ工程の作業量が約30%削減、といった効果を上げているという。「お金の入出金を行うATMのソフト開発ではバグは許されない。しかし一般の静的解析ツールは変数の状態や処理フローをシミュレートしないので、欠陥の可能性がある事項を人手で分析するしかなかった。JCIにより、この負担を削減できた」(同社)。
なお4935円という価格は単体ライセンスの価格。ほかにバージョンアップ版を入手可能な更新可能ライセンス(9975円)、単体ライセンスを更新可能ライセンスに切り替えるアップグレードライセンス(6300円)を用意している。将来は、単に有償版を販売するだけでなく、オープンソースにして海外での普及を図る計画もあるという。
ベンチャー / Java / キャナリーリサーチ / SocioFuture
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