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日本HP、LTOテープをLTFSマウント可能にするファームウェアを配布

2010年7月26日(月)IT Leaders編集部

日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2010年7月21日、同社の第5世代LTOテープ装置を機能拡張し、テープ1巻をファイル・システムとしてOSから利用できるようにした。テープ装置用のファームウエアと、Linux/Mac OS用のドライバ・ソフトのダウンロード配布を開始した。今後は、2010年秋をめどにテープ・ライブラリへの対応を予定するほか、2011年初頭にWindows用ドライバの提供を予定する。

今回、ファームウエアとドライバを提供し、LTFS(Linear Tape File System)と呼ぶ、LTOテープをファイル・システムとしてマウントする標準規格に対応した。LTFSは、エンタープライズ向けのテープ・バックアップ/アーカイブ用テープ規格であるLTOの最新規格、LTO5で利用できる。LTO5は、データ容量が1巻あたり3Tバイト(2:1圧縮時)、データ転送能力が日本HP製ドライブの場合で1時間あたり1Tバイト(2:1圧縮時)。

今回日本HPが提供したファームウエアの対象は、2010年5月27日に発表し2010年6月中旬に出荷した、同社にとって初めてのLTO5規格テープ・ドライブ装置4モデル(および、同ドライブを1基搭載したオート・ローダー装置)。価格は、最安価となる「HP StorageWorks LTO5 Ultrium3000 SAS テープドライブ(内蔵型)」で71万4000円(税別68万円)。

LTFSにより、OSからはファイル・システムとしてアクセスできる。テープには、データ記録用の領域のほかに、専用のインデックス領域が作られる。テープ媒体であるため、生成・記録されるデータはすべて追記型で書き込まれる。すでに書かれているデータの削除や更新の際にも、すでに書かれているデータ領域には一切変更が加わらない。これにより、全データがテープ上に連続して書かれるほか、バージョンが異なるファイルを復活させる運用が可能になる。

ライブラリ向けLTO5製品

2010年7月26日には、大規模アーカイブ向けのテープ・ライブラリ(複数のドライブを搭載した大規模テープ装置)2製品「HP StorageWorks EMLシリーズ」および「同ESLシリーズ」に、LTO5ドライブ搭載機を追加した。EMLシリーズは、最大16基のドライブと71~505巻のテープを搭載する。ESLシリーズは、最大44基のドライブと322~3546巻のテープを搭載する。

名称と価格は、「HP StorageWorks EML LTO5 Ultrium3280 FCライブラリ」(税込1260万円)、「HP StorageWorks EML LTO5 Ultrium3280 FCドライブ」(税込262万5000円)、「HP StorageWorks ESL Eシリーズ テープライブラリ(LTO Ultrium3280標準搭載)」(税込2462万400円から)、「HP StorageWorks ESL用LTO5 Ultrium3280 FCドライブ」(税込367万5000円)、である。

これらテープ・ライブラリ向けのLTFSは、2010年秋をめどに提供する。

LinuxでマウントしたLTFSテープをWindowsからネットワーク・マウントして閲覧した画面
写真 LinuxでマウントしたLTFSテープをWindowsからネットワーク・マウントして閲覧した画面
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