[Gartner’s Eye]

予兆に敏感に反応できる企業を創る 5つの視点でIT戦略を見つめ直す(第12回)

2010年9月15日(水)

膨大な情報の中から一定の予兆をモデル化し、ビジネスの商機やリスク対処に結び付ける「パターン・ベース・ストラテジー(PBS)」。企業は今後、PBSによって得られる予兆に備えた組織作りとIT投資を進めていくことが重要となる。それには起こり得る未来を想定し、戦略的にITを実装していくことが欠かせない。

競争優位性を獲得するために、企業が積極的に情報活用しなければならないのは言をまたない。社内に蓄積する各種データはもちろん、最近では社外のソーシャルメディアなどの書き込みから、自社に関わる些細な情報を見つけ出すことも重要性を増している。これらの中から一定の「予兆」を見つけ、適切に対処することが欠かせない。

本稿の第1回目でも触れたように、ガートナーではこうした情報活用の仕組みを「パターン・ベース・ストラテジー」と呼んでいる。イベントが発生してから対処する従来の「Sense & Respond」型ではなく、予兆を見つけて行動に移す「Seek & Act」型の情報活用である点がポイントだ。企業は予兆となるパターンを能動的に探してこれらをモデル化。内容に応じて行動することで、商機を逃さず、リスクを回避できるようになる(図1)。

パターン・ベース・ストラテジーによるサイクル
図1 パターン・ベース・ストラテジーによるサイクル
出典:ガートナー

では予兆にどう備えればいいのか。商機となるケース、リスクとなるケースを戦略的に考え、察知した状況に応じて柔軟に変化できる組織作りが大切だ。当然ながら、その変化を支援するITがどうあるべきか、将来を見据えて検討することも必要となる。

投資対効果を高めるフレームワークの活用を

そこでガートナーは、戦略的なIT導入を支援する「ガートナー・ビジネス・パターン・フレームワーク」を推奨する。企業が変化していく上で必要なITの重点をどこに置き、投資を集中すべきかを論じ合う際の目安にする。将来の自社のITポートフォリオがどうあるべきかを検討する上でも効果を発揮する。

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