[技術解説]

理想追わず、システム間連携が現実解に (Introduction)

2010年11月30日(火)

今年、IT業界で最も話題になったキーワードは、クラウドだろう。IT系の雑誌やWebサイトで、この言葉を見ない日はないほどだ。さかのぼって2004年ごろ、同じようにもてはやされた言葉があった。SOA(サービス指向アーキテクチャ)である。

当時、多くの企業においてはWebシステムやC/Sシステム、さらにはメインフレーム時代のレガシーが混在。システム変更の煩雑さや運用コストの増大が大きな問題になっていた。

そこへ、SOAが登場した。その基本的な考え方はこうだ。システムをプレゼンテーション層、プロセス層、サービス連携層、サービス層といったレイヤー構造に分割(図)。ソフトウェア部品や機能を、ビジネスプロセスと1対1対応する“サービス”の単位で切り出し、それらを組み合わせてシステムを構築する。SOAに基づくシステムにおいては、業務遂行に必要なサービスを1つの画面から呼び出して利用でき、ビジネスプロセスに変更があれば、即座にサービスを組み替え可能。さらに、サービス間は互いに“疎”な関係であるため、あるサービスに追加や変更を加えたとしても他に影響しない──。

図 SOAのアーキテクチャ例
図 SOAのアーキテクチャ例(図をクリックで拡大)

SOAは、サイロ化したシステムによる弊害を解消する切り札として注目を浴びた。ところがその普及は遅々として進まなかった。なぜか。上記のようなアーキテクチャをすべて実装するには、ビジネスプロセスの分析・可視化が前提になる。それには全社を挙げて取り組む必要があり、時間もコストもかかることが壁となった。「理念は分かるが、どこから手をつけていいか分からない」というのが、多くのユーザー企業の本音だった。

SOAとBPMを切り分け
まずはシステム間連携から

しかし、ここへきてSOAを用いたシステム刷新事例が増えている。東京証券取引所は6月、情報系システムの一部をSOAをベースに全面再構築した。オムロンも、新たなIT基盤にSOAを採用。経営管理や営業支援、SCMといったシステムをこの基盤上で稼働開始した。

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