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富士通、手戻り半減の新要件定義、3億円以上の案件対象に2011年4月開始

2011年2月9日(水)

富士通は2011年2月9日、新たな要件定義手法「Tri-shaping(トライ・シェイピング)」を発表した。Excel表などを活用した15個のツールを用いて要件定義の品質を高める。「手戻り作業が半分以下に減る」(同社)。同社が手がける原則3億円以上の開発案件を対象に、2011年4月から適用する。適用目標は、開始後1年間で100件。

写真1 Tri-shapingについて説明する、富士通でシステム生産技術本部SI生産革新統括部担当部長を務める森田功氏
写真1 Tri-shapingについて説明する、富士通でシステム生産技術本部SI生産革新統括部担当部長を務める森田功氏

日本語表現などの自然語ではなくExcel表で表現するなど、ツールの力を用いることで、要件定義フェーズの品質を高める。要求(Requirement)、業務(Process)、業務仕様(Specification)を形成する各手法ごとに、手法説明資料、適用ガイド、ワークシート、ドキュメント・サンプルの4種類のツールを用意した。要求管理ツール「IBM Rational DOORS」も利用できるようにした。

要求形成、業務形成、業務仕様形成の3つの手法の概要は、以下の通り。

(1)「shapingBR」(Business Requirement)は、経営層・業務部門の要求を明確にする手法である。手段だけでなく、KPI、現状値、目標値を定めるなど、業務システムの目的を明確にする。これに対して、従来の要件定義では、手段だけを決めて目的の定義が抜けてしまいがちだった。

(2)「shapingBP」(Business Process)は、業務プロセスを分析・設計する手法である。業務の中心となる必要最小限の業務プロセスを明確化して業務のシンプル化を図るとともに、業務の枝葉を洗い出し、整理する。抜けや重複をなくし、統廃合できる部分を統廃合する。

(3)「shapingBS」(Business Specification)は、業務ルールのあいまいさを低減し、業務仕様を定める手法である。書くべき仕様の抜けがないよう、抜けやすい内容と、その洗い出し方を提示する。すべての場合分けを網羅できるよう、漏れが視覚的に見えるようにする。誰でも分かる用語を使う。

以上3つの手法を支える12個のツールに加え、要件定義フェーズの管理品質を高める3つのツールを用意した。マネジメント・ガイド、要件評価軸表、要件成熟度評価シートである。これらを活用することで、一度決まった業務仕様が現場のキーマンの反対にあって変わる、といった手戻りを回避できるようになる。

例えば、要件成熟度評価シートは、要件内容のチェック項目として、5分野38個のチェック・ポイントを設定している。5分野は、それぞれ、(1)スコープ妥当性、(2)有効性、(3)実現性、(4)技術妥当性、(5)合意形成、である。

なお、2011年度下期からは、shapingBR、shapingBP、shapingBSの3つの手法それぞれについて、ユーザー企業に向けた研修サービスを有償で提供する。shapingBRは部門長、shapingBPは業務部門、shapingBSはシステム部門を主な対象とする。

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