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インテック、「EINS/SPS」にHadoopを利用した分散処理プラットフォームを追加

2011年2月10日(木)IT Leaders編集部

インテックは2011年2月9日、高品質・高可用性のエンタープライズ向けクラウドサービス基盤「EINS/SPS」におけるサービスの1つとして、Hadoopを利用した分散処理基盤の提供・構築・運用サービスを始めると発表した。また、その環境を、ウルシステムズのHadoopフレームワークである「Asakusa Framework」に提供を開始する。

 インテックの「EINS/SPS」は、仮想化技術による柔軟性とディザスタリカバリオプションによる業務継続性でITクラウド化の要望に応える、高品質・高可用性を有した企業向けクラウドサービス基盤である。サービス内容は次のとおり。

  1. 基本サービス
    ・ 仮想サーバホスティングサービス:サーバの物理リソース(CPU・メモリ・HDD)を、複数の顧客の仮想サーバで共用するサービス
    ・ ストレージサービス:大容量の共用ストレージを、必要量に合わせて提供するサービス
  2. オプションサービス
    ・ ネットワークサービス:ファイアウォール、ロードバランサー、IPS(侵入防止装置)など含む
    ・ ディザスタ・リカバリ環境提供サービス
    ・ リモートアクセスサービス
    ・ 監視運用サービス

 Hadoopは、Apacheのオープンソースプロジェクトの1つで、分散処理を行う基盤ソフトウェアである。大規模データを多数のサーバに分散して蓄積するとともに、大量・複雑な計算を並列処理し、データを高速に処理できる技術である。そして、GoogleやAmazon等が提供するクラウドサービスで利用されている。

 しかし、その利用には、多数のサーバと高速のネットワーク機器への設備投資が必要であり、また、多数のサーバを1つの仮想処理基盤として運用・管理するための機能や環境も不足していた。また、HadoopはこれまでWebデータの分析や消費者の行動解析などのB2C分野に利用されるのがほとんどで、高い品質や信頼性が要求される企業の基幹業務システムで利用するには多くの課題があった。

 そこでインテックは、長年培ったマネージメントノウハウとEINS/SPSのクラウド基盤サービスを生かし、Hadoopの実行インフラ基盤の構築・提供とそれを構成するサーバ、ネットワーク機器の運用サービスを提供する。これにより、これまでのIaaS基盤では実現が難しかった大容量データの分析処理はもとより、企業の基幹業務システムにおける高速な実行環境を提供する。

  Hadoop分散処理基盤サービスの内容は以下のとおり。

  1. 分散処理基盤環境(Hadoopクラスター:サーバ、ネットワーク、ソフトウェア群)の構築および利用環境の提供
  2. Hadoopクラスターの監視・運用
  3. Hadoopクラスター上で実行されるアプリケーションジョブの監視・運用
  4. 広域DC基盤を利用したHadoopクラスター構築による、信頼性の高いサービスの提供

 同社は今後、同サービスの提供に加え、大量データの分析・活用方法の提案、導入検証サービス、既存のバッチアプリケーションのHadoop環境への移行サポートなどのソリューションを展開していくとしている。

 なお、Asakusa Frameworkは、企業の基幹業務システムのバッチ処理を高速化するためのHadoopに対応した業界初のソフトウェアで、ウルシステムズにより開発され、2011年3月頃よりオープンソース化した正式版が提供される予定である。

インテック
http://www.intec.co.jp/


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