[市場動向]

CIOとIT人材を巡る日本の現実 (Part 2)

2011年3月8日(火)

低水準が続くCIO設置率厳しさが増すIT人材確保 IT施策の成否を左右するCIOの存在。 一部の調査で先進諸国に比べると低水準なままだ。 IT部門の現状を示すデータから、IT人材確保の方向性を見ていく。栗原 雅 (編集部)

IT部門の貢献度
CIOの設置の有無で10ポイント以上の差

IT部門の人と組織の現状を知る上で最初に示しておきたいデータがある。CIO職を設けているか否かで、各種IT施策の実施にどれだけ差が出るかを示したアイ・ティ・アール(ITR)の調査結果だ(図2-1)。これによると取締役や執行役員としてCIOを設置している企業に比べ、不在の企業はIT施策の着手が明らかに遅くなる。

図2-1 CIOの有無によるIT施策の実践スピードの違い
図2-1 CIOの有無によるIT施策の実践スピードの違い
CIOを設けている企業ではコスト削減はもちろん、ITプラットフォームの改革や新技術を取り込むスピードが速い
出典:ITR「IT投資動向調査2011」

ここ数年多くのIT部門が経営に求められてきたコスト削減についてみると、CIO設置企業の6割超が2009年度までにベンダーとの契約を見直した。CIO不在企業では、その割合が5割に遠く及ばない。ITRの舘野真人シニア・アナリストは「コスト削減だけでなく、新しい技術やサービスを取り入れるスピードにも大きな差が出てくる」という。

この調査結果は経営に対するIT部門の貢献度と捉えることもできそうだ。もちろん、CIOの権限は企業ごとに差もあるので、CIOがいればIT部門の経営への貢献度が高まるという簡単な話ではない。だが、これだけ明確な差が出ている以上、CIOの設置は有効策の1つと言っていいだろう。

国内外のCIO
日本の設置率は10%未満
米韓との比較でも低水準

CIOの設置状況に関しては省庁や業界団体の統計が各種存在する。総務省の「平成22年度版 情報通信白書」では、役職としてCIOを設けている企業の割合は5.1%。日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「企業IT動向調査2010」だと7%となっている。「10%未満」というのが大よそ共通の数値である。

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