[技術解説]

技術解説1〜ストレージ仮想化 (Part 3)

2011年4月5日(火)

ストレージ仮想化 4つのアプローチとメリットを知る ストレージ仮想化は、広義にはボリュームマネジャーなどを含む 歴史ある技術である。そのなかで、最近注目を浴びているのは、 運用管理の効率化に焦点を合わせた新しいタイプの仮想化だ。 本パートでは、このような新しいタイプのストレージ仮想化のメリットや、技術の種類について解説する。

サーバー仮想化の進展に伴い、ストレージ管理の効率化が以前にも増して重要視されるようになってきた。仮想化によりサーバーを柔軟に管理できるようになった一方で、ストレージの管理負担が相対的に増しているからである。

そこで注目されているのが、ストレージ仮想化である(図3-1)。ストレージ仮想化は、個々の装置の物理的な制約からシステム担当者を解放する。サーバー仮想化がサーバー管理を変えたように、従来よりもずっと柔軟な管理手法をストレージにも適用可能になるからだ。

図3-1 ストレージ仮想化を使った場合のシステム拡張
図3-1 ストレージ仮想化を使った場合のシステム拡張

スモールスタートを可能に

ストレージ仮想化の利点を、もう少し詳しく述べる。従来、ユーザー企業はストレージ装置を購入する際、決まって1つのジレンマに直面した。将来の成長を見越して大きな装置を購入すると、ビジネスが成長しなかったときにコスト高になる。一方、現状の要件に合わせて小さな装置を購入すると、ビジネスが成長したときに、大きなものに買い直さなければいけないリスクを抱えてしまう。

ストレージ仮想化は、こうしたジレンマを解決する。ストレージ仮想化により、現状の要件に合う小さな装置を導入(スモールスタート)し、その後ビジネスの成長に合わせて柔軟に拡張するといったことが可能になる。これは、既存の装置と新しい装置を論理的なストレージプールとして統合できるからである。既存の装置から新しい装置へのデータ移行を無停止で実施できるので、特別なデータ移行のプランニングも必要ない。

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