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電力不足で高まる省エネニーズに配慮、日本HPがサーバー製品などの新版を発表

2011年4月22日(金)IT Leaders編集部

日本ヒューレット・パッカードは2011年4月21日、サーバーや法人向けPC、ワークステーションの新製品を発表した。消費電力削減のための機能を強化。東日本大震災に伴う首都圏を中心とした電力不足の懸念を受け、IT機器の一層の省電力を図りたい企業のニーズに応える。

 発表したサーバー製品は、1Uサイズのラックマウントサーバー「HP ProLiant DL120 G7」と、タワー型サーバーの「HP ProLiant ML110 G7」の2種類。両製品はインテルの最新プロセサアーキテクチャ「Sandy Bridge」を採用したサーバー向けプロセサ「インテル Xeon プロセッサー E3ファミリー」を搭載する。価格は、DL120 G7が9万9750円から、ML110 G7が8万7150円から。

 消費電力の削減に注力した。DL120 G7のプロセサには、実使用環境での最大消費電力であるTDP(熱設計電力)を20Wに抑えたモデルを採用。2008年の同型モデル「DL120 G5」に比べ、処理能力を2倍以上に向上しつつ、アイドル時の消費電力を21%抑えた。ML110 G7は、電源を交流から直流に変換するパワーサプライの変換効率を向上。一般的なパワーサプライの変換効率は60%前後だが、ML110 G7は変換効率を最大92%まで高めたものを搭載し、より少ない電力で稼働可能にした。

 管理機能も強化している。ミッドレンジ製品である「300シリーズ」が搭載するリモート管理ツール「HP Integrated Lights-Out 3 (iLO 3)」を標準搭載したのがその1つ。標準でサーバーの電源をリモートでオン/オフできる機能を備える。有償オプションとして、遠隔地のPCからネットワーク経由でサーバーにログインするリモートログイン機能や、遠隔地の光学ディスクをマウントする機能などを用意する。

 デスクトップPCは、ハードディスク暗号化をはじめとするセキュリティ機能や管理機能を備えた「HP Compaq 8200 Elite Desktop PC」と、それらの機能を省いた廉価版の「HP Compaq 6200 Pro Desktop PC」の2種類を発表した。消費電力管理ソフト「HP Power Assistant 2.0」を新たに搭載。サーバーの電源オン・オフやスリープモードへの移行などを5分単位でスケジュール設定できる。8200 Eliteはミニタワー、省スペース型、ウルトラスリム型の3種類で、6200 Proは省スペース型のみ。価格は8200 Eliteが8万8200円から、6200 Proが6万9300円から。

 ノートPCは、マイナス29度の超低温から60度の高温での動作が可能な「HP EliteBook pシリーズ」と、自己暗号化HDDやWebカメラなどの有償オプションを揃えた「HP ProBook bシリーズ」、廉価版の「同 sシリーズ」の3種類を用意。デスクトップPCと同様、HP Power Assistant 2.0を標準搭載する。新たに本体裏のカバーを取り外せるようにし、ハードディスクの換装やメモリーの追加を容易にした。価格はHP EliteBook pシリーズが9万9750円から、bシリーズが8万6625円から、sシリーズが6万6150円から。

 ワークステーションは、サーバーと同じくインテル Xeon プロセッサー E3ファミリーを備える「HP Z210 Workstation」。同社のワークステーション製品では初めて、遠隔での電源オン・オフや資産管理などを容易にするハードウェア技術「インテル vPro テクノロジー」を搭載した。土日祝日の修理を込む3年間の保守サポートを標準で含む。価格は10万5000円から。

 東日本大震災によるPCやサーバー出荷台数への影響は「2011年4月に入っても、需要は大きく変化していない。向こう半年は実需は変わらないとみている」(岡 隆史取締役副社長執行役員)としながらも、「秋以降は少なからず影響を受ける可能性は否定できない」(岡氏)という見方を示した。

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