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イージェネラ、リソース管理ソフト新版「PAN Manager 7 for HP」、I/O仮想化の汎用化で異機種混在へ

2011年4月25日(月)

イージェネラは2011年4月25日、必要な時に必要なサーバー資源を割り当てるリソース管理ソフトの新版「PAN Manager 7」を発表した。これまでプラットフォームごとに別々に用意していたI/O仮想化機能を外出しし、サーバー・ベンダーが用意するI/O仮想化機構を利用するようにした。

写真1 イージェネラ代表取締役社長の大木稔氏(左)と、日本ヒューレットパッカード取締役専務執行役員の古森茂幹氏(右)
写真1 イージェネラ代表取締役社長の大木稔氏(左)と、日本ヒューレットパッカード取締役専務執行役員の古森茂幹氏(右)

第1弾として、2011年5月2日から、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のブレード・システム向けに「PAN Manager 7 for HP」を販売開始する。価格は、1ブレードあたり20万円程度。今後、適用プラットフォームを拡大し、2012から2013年を目処に、異なるベンダー製のサーバー機が混在した環境でリソースを一元管理できるようにする。

日本HPで専務執行役員を務める古森茂幹氏は、日本HPのブレード向けにPAN Managerが提供されることの意味を「SIベンダーとして、ユーザー企業の需要に、より応えられるようになる」と説明。同社の運用管理ソフトが備えない機能をPAN Managerで補完することによって、開発案件を、より早く実現できるようになるとしている。

マルチプラットフォームの第4弾

前提となるPAN Managerは、サーバー資源をリソース・プールと見なし、必要な時に必要なサーバー資源を割り当てるソフト。これにより、余ったサーバー資源を複数の業務で共有できる。例えば、業務サーバーを100台運用する場合でも、実際には50台のサーバー機しか用意しない、といった運用が可能になる。

PAN Managerは元々、米Egeneraが自社製ブレード・サーバー「BladeFrame」のオプションとして提供してきたソフト。当初はBladeFrameのブレード単位でリソースを割り当てていたが、2007年以降は仮想サーバーをリソースとして利用できるようにした。さらに、2008年からは、BladeFrameに加えて、他社製のPCサーバーでもPAN Managerを利用できるようにした。

米Egeneraは、PAN Managerの稼働プラットフォームを異機種環境へと拡大する考えを持つ。2011年5月現在、米DELLにPAN ManagerをOEM(相手先ブランドによる生産)供給している(デルが「DELL PAN System」として販売)ほか、富士通製ブレード・サーバー向けの「PAN Manager for 富士通を」を、パナソニック電工インフォメーションシステムズを介して販売している。今回、自社、米DELL、富士通に続く4社目のプラットフォームとして米Hewlett-Packardを追加したかたちだ。

PAN 7でI/O仮想化を汎用化

新版となるPAN Manager 7の特徴は、これまで独自ハードウエア機構やソフトウエア技術を用いて自前で実現してきたI/O仮想化機能を廃し、代わりにサーバー・ベンダーが用意するI/O仮想化機構を、APIを介してそのまま利用する点。N+1のフェール・オーバーやDR(災害復旧)など、I/O仮想化によって可能になることはそのままに、I/O仮想化の実装方法を変更する。

I/O仮想化機構を外出しすることにより、米Egenera側でI/O仮想化機能のためのドライバ・ソフトウエアを作成する必要がなくなる。プラットフォーム側でOSをサポートすれば、即座にPAN Managerで該当OSを利用できるようになる。プラットフォームが市場に投入されるタイミングでPAN Managerも利用できるようになるため、異機種混在環境でのPAN Managerを実現しやすくなる。

新版の第1弾として、日本HPのブレード・システム「BladeSystem c-Class」のI/O仮想化スイッチ「HP Virtual Connect FlexFablic」を、PAN Managerから利用できるようにした。同スイッチのAPI(Application Programming Interface)を介してI/Oの割り当て操作などを制御する仕組み。今回は同スイッチ向けの製品となるが、他社製のI/O仮想化スイッチも、同様のAPIがあれば利用できる。

なお、HP Virtual Connect FlexFablicは、ブレード・サーバーが備える物理I/Oポートを多重化し、1個のポートを仮想的に複数のポートとして使えるようにする装置。それぞれの仮想ポートにMACアドレスや帯域、FCoE使用時にはWWN(World Wide Name)を割り当てて運用する。PAN Managerなどの運用管理ソフトを介すことで、ブレード・サーバーに割り当てるI/Oを仮想化/プール化できる。

異機種混在に向け段階的に拡張

PAN Manager for HPの直近のロードマップは、以下の通り。2011年5月に、きょう体1台(BladeSystem c-Classエンクロージャ1台、ブレード16台)を対象にリリース。2011年8月には、きょう体4台(ブレード64台)にまたがったリソース管理を可能にする。2011年12月には、最大できょう体16台(ブレード256台)で構成するドメインをSSO(シングル・サイン・オン)で利用できるようにする。

現状では、PAN Manager 7が動作する環境は日本HPの環境に限られる。これに続くI/O仮想化機構への対応は、サーバー・ベンダーの開発状況や、サーバー・ベンダーとスイッチ・ベンダーのインテグレーション上の課題となる。PAN Manager 7が稼働するベンダーが複数出揃ったタイミングで、異機種混在環境でのリソースの一元管理ができるようになる。

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