「kintone」──サイボウズが2011年4月18日に開発を発表したPaaS(Platform as a Service)だ。孫悟空が空を飛ぶために乗る雲、筋斗雲(きんとうん)から命名した。日本や中国など西遊記が知られる国にしか通じない点を除けば、クラウド(雲)の範疇に属するサービスの名称としては秀逸と言ってもいいだろう。
サイボウズはkintoneの詳細を開発段階のためまだ明かしていないが、業務ソフトを簡単に構築するための工夫が盛り込まれているようだ。本誌が得た情報では、あらかじめ用意する部品をドラッグ&ドロップし必要な設定をするだけで、入力画面やデータベースの定義、集計機能などを実装できる。開発用サンドボックスを用意し、開発/実行環境で別々のツールを使う必要はない。
kintoneは同社のデータベースアプリケーション開発ツール「デヂエ」の開発支援機能を拡充し、クラウドサービス実現に必要なマルチテナント機能などを実装したものと言える。価格競争力を持たせるべく、IT基盤も自社開発している模様だ。正式リリースは今夏を予定する。
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