[イベントレポート]

日本/中国企業の販売提携の背景と「レガシー移行」の内実を見に行く

2011年8月1日(月)

フォトレポート:中国の大連市・西安市訪問記 パッケージソフト専業のインフォテリア、レガシーマイグレーションに強いソフトロードからの誘いを受けて7月初旬、中国の大連市と西安市を訪問した。わずか2都市にすぎないが、日本のユーザー企業、IT企業はもっと中国に目を向けた方がいいという印象を持った。 本誌編集長・田口 潤

大連東軟信息学院の管理棟から見た中庭
大連東軟信息学院の管理棟から見た中庭。同学院の敷地面積は50万m²に及ぶ

大連市
インフォテリアと東軟集団が製品販売で提携した理由

「当社の製品、Handbook(HB)の販売に関して、中国のIT企業と提携する。7月5日に大連市で調印式を行うので、取材に来ませんか」─。当社とはインフォテリア、HBとはiPadなどスマートデバイス向けのコンテンツ作成/配布アプリのことだ。製品が何であるにせよ、日本のIT製品ベンダーと中国企業が、中国における事業展開で提携するケースは非常に珍しい。提携相手はどこで、その会社はなぜ自社開発せずにインフォテリアと組むのか─。こんな疑問を持ちながら、大連を訪問した。

提携の内容は、中国のオフショア開発大手のニューソフト(東軟集団)傘下の大学、大連東軟信息学院がHBを採用。9月から教材の配信や利用管理に向け、1万4000人の全学生にHBを配布する。同時に同校の関連企業である東軟教育服務有限公司が、中国におけるHBの販売パートナー契約を締結するというものだ。東軟教育服務有限公司は主に教育関連のソフトの開発・提供を行っており、「約2300ある中国の大学のうち400校と関係がある。通信や電力、金融業などの社会人教育も手がけており、300社の顧客がいる。まずここにHBを販売する」(同有限公司の阴成林総経理)。大連東軟信息学院がユーザーとして使うことで、活用ノウハウとともにHBを提供できるという。

では社員1万8000人を擁する東軟集団が自社開発せず、販売提携する理由は何か。提携の推進役を果たした大連東軟信息学院の温濤学院長は、「自社開発もあり得たが、市場変化のスピードが速く、チャンスは一瞬しかない。互いのノウハウを持ち寄り、組むべきと判断した」。前例が少ない日中の販売提携だが、この考え方が広まれば今後、増加に転じる可能性がありそうだ。

インフォテリアとニューソフト・グループ(東軟集団)の提携調印式。サインしているのが東軟教育服務有限公司の阴成林総経理(左)、インフォテリアの平野洋一郎社長。後列左から4人目が大連東軟信息学院の温濤学院長
調印式が開かれた大連東軟信息学院の入り口。建物が霞むほど広大だ 調印式が開かれた大連東軟信息学院の入り口。建物が霞むほど広大だ
大連東軟信息学院の見取り図。校舎群(中央から下部)と学生寮(上部)から構成される 大連東軟信息学院の見取り図。校舎群(中央から下部)と学生寮(上部)から構成される

西安市
大連などに次ぐオフショア拠点にソフトロードの事業拠点を訪問

大連市から、陝西省の省都である西安市に向かった。日本企業向けにレガシーマイグレーション・サービスを提供するソフトロード(東京都港区)の、技術拠点を訪問するためだ。同社に関しては、複数の企業から「限界もあるが、コストは安いし品質もいい」との評価を聞いており、どんな体制なのかに関心があった。実際に出光興産や日産自動車など、顧客を増やしてもいる。

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