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最短6カ月でシステムを稼働できるコンテナ型DC、日本HPが竹中工務店と共同で提供

2011年7月29日(金)IT Leaders編集部

日本ヒューレット・パッカードは2011年7月28日、サーバーの冷却方式に水冷式を採用したコンテナ型データセンター「HP Performance Optimized Datacenter(POD) 20c」を販売開始した。サーバーやネットワーク機器といったIT機器に加え、空調機器や電源装置といった周辺設備を貨物輸送に使うコンテナ内に積載して提供。購入からシステム稼働までの期間を最大6カ月に短縮できるという。

コンテナ内に多くのサーバーを積載可能にするため、サーバー積載スペースと電源容量に余裕を持たせた。具体的には、50Uタイプのサーバーラックを10台設置し、1Uサイズのサーバーを500台積載可能なサーバー積載スペースを確保。ラック当たりの電源容量は29kWを確保した。日本HPによると、国内で市販しているコンテナ型DCの平均値は、サーバー積載スペースが300U、ラック当たりの電源容量は18kWであり、それぞれを上回るスペックを確保したという。

DCの設計や施工を手がける大手ゼネコンの竹中工務店と協業し、導入コンサルティングからHP POD 20cを設置する建屋の設計・施行、設置作業までを含む導入支援サービス「HP/竹中データセンターアジリティサービス」を提供する。「ゼネコンがDCの設計段階から関与することで、ゼネコンとITベンダーとの認識のずれによる手戻りを大幅に減らせると考えている」(竹中工務店の後神 洋介データセンター推進グループリーダー)。このほか、HP POD 20c内のIT機器の設置や稼働確認サービスの「HP PODスタートアップサービス」、HP POD 20cを対象とする保守サポートサービスの「HP POD保守サービス」も提供する。

HP POD 20cは既に、米国を中心にグローバルで20社40基以上の導入実績がある。国内で提供するHP PODのスペックはグローバルモデルと同等だが、消火機や電源といった周辺設備類は、国内の法制度に併せた。コンテナを設置する建屋への免震装置の導入オプションも用意している。

米HPは2011年6月、データセンターの全消費電力をIT機器の消費電力で割った値であるPUEを最小1.05に抑えた、空冷式のコンテナ型DC「HP POD 240a(EcoPOD)」を発表済みである(HP POD 20cのPUEは1.25)。日本HPは、EcoPODも年内に提供する意向だ。「気候によらず安定した冷却効率を望む顧客には水冷式、気温の低い地域で運用して可能な限り電力効率を上げたい顧客には空冷式、といった形で棲み分ける」(HP PODを担当する日本HPの中井 大士氏)。

HP POD 20cや、導入支援サービスであるHP/竹中データセンターアジリティサービスの価格・料金は個別見積もりだが、HP POD 20c1基に500台のサーバーを積載した構成の参考価格は2億円程度。HP PODスタートアップサービスの料金は1480万5000円から、HP POD保守サービスは910万3500円から。

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