[新製品・サービス]

「海外売上比率を3~5倍に」 富士通が今後1年のソフトウェア戦略を発表

2011年9月21日(水)

富士通は2011年9月16日、ソフトウェア戦略説明会を開催。ビッグデータ時代に向けて、同社が2011年度下期~2012年度上期に投入する製品やサービスを明らかにした。

「コンバージェンスサービス・プラットフォーム(CSPF:仮称)」を2011年下期から提供開始する。これは、大規模分散データ処理基盤であるHadoopや複合イベント処理技術(CEP)を用いて、各種センサーやデバイスが生み出すビッグデータの収集や管理、分析機能を提供するPaaSだ。

オンライン商取引などで発生する大量のデータを高速に処理するためのミドルウェアも順次提供する。大量データを処理する際、これまではディスクI/OがDBアクセスのボトルネックとなっていた。富士通はこれを解消するため、アプリケーションサーバーからのDBアクセスをDBサーバー、インメモリーDB、分散キャッシュの3層にすることを提唱。その実現に向けて、2製品を提供する。1つは、検索データをディスクではなくメモリー上に展開するインメモリー型DBソフト「Symfoware Server」だ。「オラクルのExadataに対抗し得る製品」(山中明執行役員常務ソフトウェアビジネスグループ長)という。もう1つは、ユーザーごとにデータを保持する分散キャッシュ技術を備える「Interstage XTP(仮称)」。東京証券取引所の最新株式売買システムarrowheadで採用された技術をベースに開発した。

OLTPの性能向上を目指す上記2製品に加えて、既存のデータウェアハウス向けRDBMSの機能拡張を予定している。具体的には、「Symfoware」にHadoopや富士通独自の高速検索技術を組み合わせた次世代DBを2012年度下期に投入する。

ハードとソフトをあらかじめ組み合わせて、設定済みの状態で出荷するプライベートクラウド構築用アプライアンスへの取り組みも加速させる。2011年7月から販売している「MS Hyper-V Cloud Fast Track」「Cloud Ready Blocks」に続き、2011年度下期には「DI Blocks(DI:Dynamic Infrastructures)」を販売開始する。

ミドルウェアを中心とした新製品・サービスを披露する一方で、外部の技術を柔軟に取り入れていく方針を強調した。「すべて自前でそろえるのは難しいし、効率的ではない。自社の技術を中核に、パートナーの製品・サービスやOSSを組み合わせて製品ポートフォリオを形作っていく」(山中常務)。例えば、蘭Cordys社のPaaSをOEM販売する。これは、企業内の既存システムと外部のクラウドサービスを連携させるサービスだ。さらに、アプリケーションサーバー「Interstage」に、jQuery MobileやGlassFishといったOSSを実装。AndroidやiOS向けアプリケーションの実行環境を追加する。

説明会では、海外における事業強化についても触れた。現在、富士通製ソフトウェアを導入している国内企業は約1万2000社。これに対して、海外での導入実績は2100社にとどまっている。こうした国内偏重の売り上げ構成を改善するため、体系的な製品ポートフォリオやホワイトペーパーを公開するといった情報発信を強化する。このほか、海外向けマーケティング機能を担う「グローバルソフトウェアセンター」を設立する。山中常務は、これらの施策により「売り上げに占める海外比率を、今後3年で現在の3~5倍に増やしたい」としている。

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