PR

新型インフルエンザ、6割の企業は対応策が不明確——JUAS「企業IT動向調査2009」から

豚インフルエンザが変異したとされる新型の「H1N1インフルエンザ」が猛威をふるっている。メキシコでは感染が確認された死者が42人となったほか、米国、ペルー、オランダ、スイスなど、感染者は24カ国・地域で2100人を突破した(5月7日現在)。日本では国内へのウイルス侵入を防止しようと水際対策が徹底される中、日々のニュース報道に注目が集まっている。

街中では、万一に備えてたくさんのマスクを買い求める人の姿が見うけられるようになったほか、大型連休に予定していた海外旅行を取りやめたという人もいる。それだけ新型インフルエンザの世界的大流行=パンデミックは我々にとって脅威である。

もし仮に、過去に例をみないインフルエンザが国内で大流行したら、企業はどう対応すべきなのか。もちろん従業員などの人命を最優先することは言うまでもないが、業務停止という最悪の事態をできる限り避けることが基本となる。だからこそ、限られる経営資源で必要最低限の事業活動を継続する計画、すなわちBCP(Business Continuity Plan)に日頃から考えを巡らせておかなければならない。中でも、情報システムは可能な限り動かし続けるのが望ましいので、状況に応じた対応策を明確にしておくことが肝要だ。

では、実際に企業はパンデミックに対して、どの程度備えているのだろう。日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が4月に公表したばかりの「企業IT動向調査2009」に興味深い結果があるのでここに紹介しよう。この調査の中に、パンデミックに関するBCPの策定状況を尋ねている項目があり、800社強が回答を寄せた。

全体では、「策定済み」7%、「策定中」13%、「検討中」19%を合わせても4割にとどまり、残る6割は「策定予定なし」だった。これを業種別に見ても概ね同じような傾向を示すが、唯一、金融業だけは大きく調査結果が異なる。「策定済み」が26%に達するのに加え、「策定中」30%と「検討中」15%も含めると7割が何らかの行動を起こしていることになり、突出して対応が進んでいる。

金融ネットワークは社会の重要なインフラであり、業界に身を置く各社は災害やサイバーテロを含めて総合的なリスク対策を講じている。その中で、パンデミックといった疾病も視野に入れていることを裏付ける結果だ。

この調査を実施したのは2008年10月〜11月。新型インフルエンザといっても、今ほどに実感が湧かなかったかもしれない。だが件の騒動で、図らずも、「すぐそこにある危機」であることを認識させられた。備えあれば憂い無し。業種を問わず、万一に備えるためのシナリオを描くべき時が到来したと言えるだろう。

IT Leaders 毎月無料でお届けいたします

本誌は、読者登録いただくことにより、毎月無料でみなさまのお手元まで直接お届けいたします(書店などでは販売していません)。

企業の情報システムを担当する方々や事業部門のIT担当の方々、およびIT関連プロフェッショナルの方々を対象に、実践的に役立つ情報を掲載、幅広く業務にご活用いただけます。

IT Leaders新規購読お申し込みはこちらから
Ads by Google