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Google中国撤退後の影響と動向(vol.06)
香港移転は中途半端な撤退
中国のリサーチ会社「易観国際(Analy-sys International)」高級研究員の李智氏は、「2010年の中国の検索市場は昨年比40%以上の100億元規模になると見られる」とした上で、Google中国撤退を「Googleは自己検閲しないという原則を貫くと同時に、中国という巨大市場を手放したくないので、香港に移転という中途半端な撤退方法を選んだ」とコメントした。
Google香港は現在のところ、これまでのGoogle中国の業務を「検索連動型広告」も含めて全て受け継いでおり、検索業務としての影響は一部(中国からのアクセス速度が遅い、アクセスが安定しない、など)にとどまっている。
中国聯通、Android携帯からGoogle検索を排除
Google中国撤退発表の3日後、中国聯通(チャイナユニコム)は、発売予定のAndroid端末から、本来デフォルトで備え付ける予定だった「Google検索」を取り外すと発表した。それに代わる検索機能は各メーカーの判断に委ねられるとの事で、本件はGoogleが中国撤退を決定してから最初の大きな提携解除として注目されている。なお、中国では「山寨版」と呼ばれる廉価版コピー携帯の多くがAndroidを搭載しているため、Android携帯の普及度は日本より高い。
香港TOMや天涯社区も提携解除
香港の大富豪、李嘉誠氏の率いるメディアグループ「TOM集団」も、Google中国撤退発表後すぐに、同社のポータルサイトからGoogleの検索エンジンを排除すると発表した(現在は「百度Baidu」が設置されている)。また、中国で最も社会的影響力を持つ巨大掲示板サイト「天涯社区」も、これまでGoogleと共同で提供してきたSNSサービス「天涯来【口巴】」と、質問・回答サービス「天涯問答」を、今後はGoogleの技術協力無しで提供すると発表した。ただし、これらのサービスは現在でもGoogle香港上では提供されている。
台頭するシェア1割未満の第3勢力
中国で約3割のシェアを有していたGoogleの撤退を受けて、中国検索サイト最大手で6割以上のシェアを誇る「百度Baidu」のさらなる独占化が懸念されている。こうした中、シェア1割未満の他の中国資本による「第3の勢力」の動向が注目される。
中国大手ポータルサイト「捜狐Sohu」が運営する検索サイト「捜狗Sogou」は3月25日、クラウド技術を採用した新バージョンの「捜狗テキスト(中国語入力)サービス」を発表し、「捜狗高速プラウザ」や「捜狗携帯電話文字入力システム」などを武器にシェア拡大を図っている。
中国で国民的普及度を誇るインスタントメッセンジャー「QQ」の運営元である「騰訊Tencent」が運営する検索サイト「捜捜Soso」も3月25日に声明を発表した。「2009年9月3日に自社ポータルサイトの検索エンジンをそれまでのGoogleから独自のものに切り替えて半年。現在では中国アイリサーチ社から『中国で最も急成長している検索サイト』と評されるに至った」とした上で、「捜捜の検索連動型広告システムや代理店のネットワークも既に初期段階として完成し、今後もプロバイダーや関係企業と幅広く提携して、共同で中国検索サイト市場を成長させる」とした。
世界的なシェアを誇るマッチングサイト「阿里巴巴Alibaba」や、その傘下で中国最大シェアを誇るネットショッピングサイト「淘宝網(Taobao)」などが提供する検索サービスへも一定のユーザーが流れると見られ、今後はネットショップへの入り口としての検索サイトの重要性が増していくとの予測もある。
Google企業向けサービスのユーザー取り込みを積極化
クラウド型ソリューションサービス「Zoho」の中国プロバイダー「百会Baihui」は3月25日、Google中国の企業向けサービス(Google Apps、Docs、Sites、Groups、Gmailなど)のユーザーに対して、「即日より90日以内に百会の企業向けサービスに切り替え申請すれば、百会アプリケーションの全機能をユーザー数無制限で1年間無料提供する」と宣言した。百会はGoogleの各クラウドサービスと同等のサービスの他、マイクロソフトのWord、Excel、Power Pointに相当するサービスも提供しており、「百会こそGoogleの代替者である」としている。
国営メディアも検索市場に進出
近年、新華社通信や中国中央テレビ(CCTV)などの「国営メディア系ポータルサイト」が検索サイト市場に参入しており、中国のネットメディア上では、今後これらの「国家チーム」がGoogle中国撤退後のシェア争奪戦に積極的に参加してくるのでは?という憶測が寄せられている。しかし、「CCTV検索」はあくまでベータ版として提供されており、現在の所、検索範囲もCCTVのポータルサイト内に制限されているため、「広範なネットユーザーに認知される日は遠い」とも指摘されている。
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