[中国電脳事情]

PCに事前導入するOS 中国での海賊版Windowsの利用率が低下、ネット人口が5億3800万人

2012年10月16日(火)足立 治男

中国の主要メディアの報道から、中国国内のIT・テクノロジー関連の最新動向をご紹介する、中国電脳事情。1カ月間に報道された中国国内の主要なニュースを取り上げる。

PCに事前導入する正規版OS
2011年の実績は98%に

― 中国新聞網(7/17)

「中国のPC出荷時における正規版OSのプリインストール率は年々増加しており、2011年の実績では98.12%に達した」─。これは中国国務院(内閣に相当)新聞弁公室が主催した記者会見の席上で、工業・情報化省のソフトウェアサービス業司(日本の「局」に相当)司長の陳偉氏が公表したものだ。海賊版ソフトが横行する中国にしてみれば意外な数字とも受け取れる。

2006年に旧情報産業省、国家版権局、商務省が共同で通達した指針において、国内で生産されるPCには出荷時に、国内に輸入されるPCは販売前に、必ず正規版OSをプリインストールすることを義務付けたことが大きな要因としている。統計によると、2007年にプリインストールされた正規版OSの数は2665万点で全体の87.75%であったのに対して、2011年は5501万点で98.12%にまで伸びた。

多くを占めるのはWindowsだが、一方で同氏は「先の通達は、中国国産OSの発展にも寄与している」とも言及した。事実、2011年にプリインストールされた正規版OSのうち、1684万点はLinuxをベースとする中国国産OSだという。(筆者注:ただしユーザーがPCを購入した後に、海賊版Windowsを再インストールするケースはまだ少なくないようだ)

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