VLANが直面する“壁”を越え リソース活用を最大化する ネットワーク仮想化の大きなトレンドとなりつつある「SDN」。 ネットワークの課題に対し、SDNはどのような解を示すのか。Part3では現状の課題を整理し、SDNを具現化する技術である OpenFlowのメリットを解説する。折川 忠弘(編集部)
ットワークの領域における仮想化の適用は、サーバーに比べて遅れをとっていた。今なお物理機器の構成や設定に直接的に依存する仕組みでは、利用効率や運用負荷といった諸問題を抜本的に改善できない。
しかしここに来て解決の糸口をつかむ動きが活発化している。それが、ソフトウェアによってネットワークを制御する「SDN」という考え方である。
現在のネットワーク環境は具体的にどんな課題を抱え、SDNとそれを具現化する技術であるOpenFlowはどのようなアプローチで解決を試みるのか。改めて整理しよう。
サーバー仮想化が課題を顕在化させる
物理的なネットワークが社内の隅々まで行き渡り、サーバー、ストレージ、PCなどそれにつながる機器も急増した。スループットの確保やセキュリティ上の問題を解決するためにネットワークを論理的に区分けして利用する方法が模索された。それがVLANである。いささか対処療法的な側面もあるが、それまでのIT環境に照らせば理にかなったアプローチでもあった。
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