[韓国ICT事情]

「韓国の創造経済の核心は科学技術とIT」、朴槿恵大統領が表明

2013年4月17日(水)李 東源

朴槿恵(パク・クネ)大統領は2013年2月25日、科学技術と情報通信技術(ICT)産業に対する積極的な支援を表明した。新政府の国政課題である創造経済を実現するための核心的な価値を、科学技術とICTに置くとのことである。

ICT分野の焦点は「ビッグデータ」韓国情報化振興院が調査結果を公表

デジタルタイムズ | 2013.02.07

2013年のICT分野の焦点はビッグデータ──。2013年2月7日、韓国情報化振興院(情報化を推進する国家機関)は、こんな調査結果を発表した。調査は2012年11月に政府および公共機関、学界、産業界などのIT専門家100名に対しオンラインで実施。1位がビッグデータ、2位がクラウド、3位がSNS、4位がセキュリティの順になった。

ビッグデータを1位に挙げたのは、公共機関関係者が77.8%、産業界関係者は51.3%。同院はこの差を「ビッグデータの可能性は高いが、まだ成功事例が少ないことが原因である」と分析した。同時にクラウドとのシナジー効果や激しい競争により、新しいビジネスモデルの創出が期待されると予想している。

一方で「IT企業はビッグデータ関連ビジネスの発掘だけではなく、グローバル市場での主導権確保に向け、ビッグデータ戦略を確立すべき」とも指摘した。そして政府の積極的な支援が必要な項目として、ビッグデータ、セキュリティ、エコIT、クラウド、スマートヘルスITを挙げた。

「創造経済の核心は科学技術とIT」韓国の朴・新大統領が表明

電子新聞 | 2013.02.25

朴槿恵(パク・クネ)大統領は2月25日、科学技術と情報通信技術(ICT)産業に対する積極的な支援を表明した。新政府の国政課題である創造経済を実現するための核心的な価値を、科学技術とICTにおくとのことである。

朴大統領は、同日に開かれたの就任式で「新政府は経済復興と国民幸福、そして文化繁栄で新時代を開く」といい、「経済復興のために創造経済と経済民主化を推進する」と語った。創造経済の実現のために選んだのが科学技術とICTである。「創造経済の中心には私がその価値を認めた科学技術とIT産業があり、わが国の技術をレベルアップさせ、全分野に適用して創造経済を実現する」(朴大統領)。

実際の役割を担うのは、新設部処(省庁に相当)である未来創造科学部。創造経済を牽引するコントロールタワーの位置づけだ。さらに文化コンテンツ産業も、もうひとつの原動力であると強調した。朴大統領は「21世紀は文化が国力であり、国民一人の想像力がコンテンツになる時代。様々なジャンルの創作活動を支援し、文化と先端技術が融合したコンテンツ産業の育成で創造経済を牽引し雇用を創出する」と語った。

サムスン電子のビッグデータ構築
米IT大手中心に5社の競争に

電子新聞 | 2013.02.25

IT業界から熱い関心を集めるサムスン電子の「ビッグデータ導入プロジェクト」は、米系のITベンダー大手5社の競争で展開される見通しになった。サムスン電子はIBM、EMC、オラクル、SAP、テラデータを候補として選定。概念の実証(PoC: Proof of Concept)に着手した模様だ。業界関係筋によれば「PoCでは、サムスンが5社に自社のデータを提供。標準技術や製品の選定に着手した」という。

通常は新規ソリューションの導入までにPoC、ベンチマークテスト(BMT)を経て、パイロット導入を行う。最終的に、どのベンダーが選定されるかは分からない。それでもサムスン電子のビッグデータ導入プロジェクトは注目の的である。同社が主体的にビッグデータを構築することは初めてで、全社活用を目的としているためだ。サムスングループの経営陣はビッグデータの専門家を本社に招いて勉強会や講演会を開くなど、ビッグデータに注目している。

ソウルの「オープンデータ広場」2月末に全面リニューアル

アジア経済 | 2013.02.26

ソウル市のバスの運行情報、大気環境情報などを提供する公共データのオンライン公開サイト「ソウルオープンデータ広場」が2月27日、全面的にリニューアルされた。公開対象となる情報を拡大し、サービスするコンテンツに簡単にアクセスできるよう情報提供方式を改善した。ソーシャル機能や活用事例を追加するなど、市民の自発的な参加を促す仕組みもある。

ソウルオープンデータ広場は、ソウル市が保有している公共データを市民に公開するために開設したウェブサイト。2012年5月にオープンし、現在は交通、環境、都市管理などの10分野、65種、990余りのデータを公開している。

順次、公開する情報を拡大しており、2015年までにソウル市庁(本庁)や事業所、投資先機関、公益法人など関係する機関・公益法人のデータ公開を完了する計画だ。ここには公営駐車場のリアルタイムの駐車可能台数や駅別の観光地情報など20種の情報が含まれる。

このほかカタログサービスもリリースする計画である。これはソウル市の公共データ公開リストに加えて、行政安全部(総務省に相当)の共有リソースポータルのAPIに関するリスト、民間が保有するデータリストを統合提供するもの。Twitter、Facebookなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)とも連携させ、ユーザー間の様々な意見の共有やアイデアを提案するメニューも設ける。

ソウル市の情報化企画団長の金ギョンソ氏は、オープンデータを推進する目的を「ソウル市が公開する公共データが市民のアイデアと結合。高品質で価値の高い情報として生まれ変わり、韓国全体に広がるきっかけになることを期待している」と語った。

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