[新製品・サービス]

EMCがバックアップの新製品、統合環境構築に向けたライセンス・モデルも導入

2013年8月6日(火)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

ストレージ・ベンダー米EMCの日本法人は2013年8月6日、複数のバックアップ関連製品の国内市場投入に合わせて、複数製品を組み合わせたバックアップ環境構築時に利用する機能に応じて料金を設定する新しいライセンス・モデルを導入すると発表した。製品連携が進む中で、パッケージ単位の導入ではそれぞれが持つ機能が重複するなどで割高感が出たり、クラウド連携などでライセンスの所有形態が多様化したりしてくることに対応する狙いがある。

バックアップ環境を対象にした新ライセンス・モデルとなるのは「EMC Data Protection Suite (データ・プロテクション・スイート)」。同社の重複排除ソリューション「EMC Avamar」とバックアップ・ソフト「EMC NetWorker」を軸に、データ保護専用ストレージの「EMC Data Domain」やクラウド環境などにある仮想ストレージなどを使って、複数システムを統合したバックアップ環境を構築するためのフレームワーク(枠組み)でもある。

Data Protection SuiteとしてAvamarやNetWorkerを購入すれば、バックアップやリカバリー、アーカイブ、DR(災害復旧)などの目的に合わせたバックアップ環境の構築に必要な機能に相当するライセンス料金で、ソフトを利用できるようになる。料金は、構築する環境に合わせて個別に見積もる。

EMCジャパンBRS事業本部の遠井雅和本部長は、Data Protection Suiteのライセンス・モデルの背景について、「これまではアプリケーション・システム単位にバックアップ体制が構築・実行されるなど、バックアップもサイロ化が進んでいた。今後は、多様なデータを仮想ストレージ環境でバックアップするような統合化が不可欠になる。そこでは、製品単位の購入ではなく、必要な機能の利用に見合った料金の支払い体系が必要になる」と説明する(写真)。

写真 統合したバックアップ環境の必要性を説明するEMCジャパンBRS事業本部の遠井雅和本部長

写真 統合したバックアップ環境の必要性を説明するEMCジャパンBRS事業本部の遠井雅和本部長

同社が日本を含むアジア太平洋地域で実施した調査によれば、サイロ化の影響として、「過去一年以内にデータ・ロストした経験がある」という企業が71%、「データの完全リカバリーに自信がない」という企業が81%に上った。これにより、「従業員の生産性が落ちてしまっている」とする企業が42%、「売り上げに影響を与えている」とする企業が40%、「顧客の信頼を失っている」とする企業も39%あったという。

遠井本部長は、「すでに一部企業では、ストレージ環境を仮想化し、社内の事業部門に利用料金型で提供する“サービスプロバイダ型”へのシフトを始めている。クラウド・サービスがIT部門の競争相手であり、信頼性などSLA(サービス・レベル契約)ベースでの差別化が重要になってくるだろう」と話す。

Data Protection Suiteと合わせて発表した新製品は、Avamarの最新版となる「Avamar 7」と、NetWorkerの最新版である「NetWorker 8.1」、およびデータ保護専用ストレージData Domainの新モデルである。

Avamar 7では、Data Domainとの統合を強化し、ファイル・システムやNDMPなどの大容量データのバックアップ性能を高めた。Data DomainにバックアップしているVMwareのVMイメージを直接起動しリストア時間を短縮する「VM Instant Access機能」を用意した。

NetWorker 8.1では、重複排除したバックアップの作成時間を短縮する「Data Domain Boost (DD Boost)」において、従来のIPに加え、SANベースのファイバ・チャネル接続にも対応した。ファイバ・チャネル接続によるバックアップを2倍に、リカバリーを2.5倍にそれぞれ高速にできるため、VTLを使うテープベースの管理方法が不要にできるという。

Data Domainの新モデルは、「Data Domain DD7200」と「同DD4500」「同DD4200」「同DD2500」のミッドレンジの4モデル。CPU性能の向上により、現行機と比べ、バックアップ時間が最大 4分の 1 に短縮。容量もソフトウェア・オプション「Extended Retention」の利用で最大10 倍にまで高まったという。独SAP製のSAP HANA Studioや米オラクル製のOracle Exadata、およびOracleベースの SAP システムもサポートした。

各製品は、2013年第3四半期より出荷する予定。Data Domainの価格は、DD2500が450万円(税別、最小構成時)から。

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