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「まだXPならPCは捨てないで」シンクライアント化システムの最新版をミントウェーブが発売

2014年5月20日(火)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

まだXP搭載PCが手元にあるようならば、ハードウェアの破棄は一考したほうが良いかもしれない。シンクライアント化という選択肢があるからだ。ミントウェーブが開発/販売するシンクライアント化システムの「ゆびくら」がその1つ。「XPは捨てても、既存PCの破棄は不要」として、導入数を伸ばしている。2014年5月19日には、ローレルインテリジェントシステムズとの協業でセキュリティ機能を強化した最新版を発表した。

 2014年4月9日、Windows XPのサポートが終了した。だが調査会社のIDCジャパンの予測によれば、2014年6月末時点でも、法人向けでは241万台のWindows XP搭載PCが存在するとみられている。セキィリティ対策としては、早期移行が不可欠だが、脱XPを機にシンクライアントを導入した企業も少なくないようだ。そうした中で、ゆびくらは、ハードウェア資産を継続利用できる点が企業などに評価されているという。

 ゆびくらは、USBからUbuntu Linuxを起動することで、PCをシンクライアントして利用可能にするシステム。Linuxを使うことで、CPUの能力が低かったりメモリー容量が少なかったりする既存PCでも、シンクライアントとして十分に利用できるとする。これが、XP搭載機でXPを捨てても、PC本体は継続利用できるとする理由だ。

 最新版の「ゆびくら V1.2」では、セキュリティ機能を中心に強化した。1つは、USBキーの紛失に対応するための「Emergency Lock」機能である。携帯端末などから管理ツールにメールを送信することで、紛失したUSBキーの利用を停止できる。

 ゆびくらの特徴は、USBキーに接続先のサーバー情報を持たない「ゼロコンフィグ」機能だ。ユニークIDを使って管理ツールにアクセスすると、管理ツールが接続先情報をFTPサーバーに送信。FTPサーバーから接続先上を受け取って初めて、実際のシンクライアント用サーバーに接続する。この仕組みを前提に、Emergency Lock機能では、管理ツールにメールすることでUSBキーの利用を停止できるようにした。

 もう1つは、上記のFTPサーバー環境を不要にしながらもセキュリティを確保するための「ローカルコンフィグレーション」モードの搭載。具体的には、ICカードまたはトークンを併用することで、本人認証を強化すると同時に、ファイルの暗号化や操作ログの取得を実現する。

 ローカルコンフィグレーションを実現するために今回、ローレルインテリジェントシステムズと協業し、同社の「FSS」に対応した。FSSは、ICカードやUSBトークンを使った2要素認証によるセキュリティ対策ソフトで、独自の暗号化技術を搭載している。

 FSSは、接触型ICカードまたはUSBトークンを使って、操作者が本人かどうかを認証する。ログオン後もICカード/トークンの存在を監視することで、ICカード/トークンが抜かれるとPCの操作をロックし、再挿入しパスワードを入力するとロック前の状態に戻る。1枚のICカード/トークンに最大30種類のシステムに対するIDとパスワードを保持できる、ICカード/トークンを使ったシングルサインオンも実現できる。

 シンクライアント用のUSBキーと、セキィリティ用のICカード/トークンを併用するためには、それぞれの接続インタフェースが必要になる。PCあるいはタブレットによっては、USBインタフェースが1つ以下のケースもある。複数インタフェースを持つアダプタを使うこともできるが、ローレルインテリジェントシステムズでは、Bluetooth接続できるICカードリーダーなどの準備も進めている。生体認証との組み合わせも計画中という。

 ゆびくらが対応するシンクライアントは、マイクロソフトの「リモートデスクトップサービス」と、Citrixの「XenApp」「XenDesktop」およびVMwareの「Horizon View」である。

 なお、ミントウェーブでは、導入検討企業に対し、USBキーの事前貸し出しサービスを実施している。
 

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