[調査・レポート]

「Software-Defined Infrastructure」に共感と懐疑がほぼ半々―IDCのSDI意識調査より

2014年9月19日(金)データセンター完全ガイド編集部

IT専門調査会社のIDC Japanは2014年9月11日、同年7月に実施した「Software-Defined Infrastructure(SDI)」の実現に対するユーザー企業の意識調査の結果を発表した。結果によると、SDIの概念に共感している企業は55%に達した。ただし「SDIを実現したい」と積極的な姿勢を示した企業は約15%にとどまり、その実現に確信を持てるようなレベルの技術・製品の登場が待たれている。

SDIの実現にあたってユーザー企業が期待すること

 調査では、SDIを実現したい、あるいはSDIの概念に共感しているとした企業に対して、SDIの実現で期待することも尋ねている。その結果、「ITインフラにかかるコストを大幅に削減できる」が49.6%と最多の回答となった。

 続いて回答が多かったのは、「自律的な運用によってIT管理者の人数を大幅に削減できる」で41.2%であった。こうして上位2つの回答は、SDIの実現によってITの製品やサービスにかかるコストや人件費を削減することに期待したものとなった。それらの回答に、「拡張性/柔軟性が非常に高くなり、多種多様なアプリケーションが稼働できる」が32.3%、「さまざまなクラウドサービスと連携して一元管理することができる」が26.7%と続いている。

 さらに、SDIの実現に向けて、IT部門ではどのような取り組みが必要となるかということも問うている。その結果、「中長期的なIT戦略の立案」が44.6%で最多の回答となっている。2位以下は、「IT部門の地位/権限を向上させ実現に向けたプロジェクトを主導する」が35.1%、「経営層に対して企業競争力向上のための必要性を認識させる」が27.9%となっている。

 IDCは、SDIの実現には時間がかかるため、IT部門の組織力を向上させ、しっかりとしたITビジョンを作成できる体制を作ったうえで、経営層にSDIの重要性を訴求するマインドをユーザー企業が持つことが必要であると説く。

 調査結果について、IDC Japanのソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリストの入谷光浩氏は以下のように総括する。「SDIは、今後、第3のプラットフォーム(※注)から生成される多種多様なアプリケーション環境の変化に追従し、常に最適なリソースを提供することを可能とするITインフラの構築には欠かせないアーキテクチャである。多くの企業はSDIに共感しており、今後はSDIの概念に基づいてITインフラが形成されていくであろう。しかし、SDIはすぐに実現できるものではない。ユーザー企業においては、中長期的なIT戦略の立案、IT部門の地位向上によるプロジェクト推進力の強化、経営層への訴求がSDI実現に向けた最初の一歩となる。また、ベンダーにとっても1社でSDIを実現することは難しい。ベンダー間でSDIのビジョンやアーキテクチャーを共有し、各々の製品やサービスが有機的につながるようなエコシステムを形成していくことがSDIの実現を早めることになる」

 今回の発表は、IDCが発行したレポート「2014年 国内インフラストラクチャソリューション市場 ユーザーニーズ動向調査:Software-Defined Infrastructureの可能性を探る」(J14390101)でその詳細が報告されている。

※注:第3のプラットフォーム:IDCが提唱する次世代コンピューティングモデルの呼称。モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウドの4大要素で構成される

 

 

 

 

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