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長野市民病院、約24万人分のカルテデータをクラウド上にバックアップ

2015年1月8日(木)IT Leaders編集部

長野市保健医療公社 長野市民病院は、電子カルテデータのバックアップ環境を外部のクラウドサービスを利用して構築。2014年10月に運用を開始した。災害時であっても、24時間365日の救急医療を提供できる体制作りを目指す。

同院は、2011年2月から電子カルテシステムを運用。現在、約24万人分に及ぶカルテデータを管理している。その同院にとって、災害時におけるデータ保全は常に大きな課題となっている。これまで、システムやネットワーク二重化のほか、院内でデータバックアップを取るといった策を講じてきた。しかし、地域一帯が停電したり、集中豪雨による建物の浸水するといった災害を想定すると、こうした努力も十分ではない。遠隔地にデータをバックアップしておく体制が不可欠だった。

とはいえ、バックアップ用のデータセンターを自前で構築・運用するのには莫大な費用がかかる。そこで、クラウドサービスの採用に踏み切った。初期投資を抑えられるのに加えて、利用状況に応じて容量を柔軟に増減できるからだ。非常勤医師や研修医などを含めて1000人近くが働く病院内よりも、クラウドにデータを保管するほうがむしろ安全という判断もあった。

新システムにおいては、院内に設置した小型ストレージに電子カルテデータを保存。圧縮・暗号化を施し、クラウド上に日次で送信し保存する。小型ストレージは、HDD2台のRAID構成。ハードウェア故障が発生した場合には、新しい筐体にHDDを差し替えるだけで復旧可能だ。

バックアップ先となるクラウドサービスは、「Microsoft Azure」。西日本に位置するデータセンターを利用できることに加えて、データを3カ所に分散配置する仕組みを評価した。

【プロジェクトの概要】
ユーザー名 長野市保健医療公社 長野市民病院
業種 医療機関
導入システム バックアップサイト(クラウド)
導入目的 災害時のデータ保全
主な利用製品・サービス 「Microsoft Azure」(クラウドサービス)、「QNAP Turbo NAS」(小型ストレージ)


 

関連キーワード

医療IT / 病院 / バックアップ / クラウド / Microsoft / Azure

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