[企業が無線LANで失敗しないための3つの条件]

【条件2】Wi-Fi無線LANの課題を理解する

2015年8月20日(木)小宮 博美(ラッカスワイヤレスジャパン テクニカルディレクター)

コンピュータをLAN(Local Area Network)に接続することが一般的になって20数年しか経っていません。その間、最も多く利用されたLANのプロトコルがEthernet(イーサネット)です。しかし、Ethernetの常識でWi-Fiの無線LANを運用しようとすると、思わぬトラブルを招くことがあります。Wi-Fiの無線LANにおける課題をしっかりと認識する必要があります。

 ほとんどの企業が、Ethernet(イーサネット)の有線LANからWi-Fiの無線LANへ移行しています。中には、初めてLANプロトコルを移行した企業もあることでしょう。LANのプロトコルには特性があります。有線LANを運用してきた企業において、この特性の違いが運用を妨げる要因になることがあります。

 以下では、無線LANプロトコルに特有の課題や、多数の機器が無線LANを利用することで顕著化してくる課題を挙げ、対応策を説明していきましょう。

課題1:データの暗号化

 無線LAN通信では、アクセスポイント(AP:Access Point)あるいは無線LANクライアントが送信したデータを誰でも受信できます。データが暗号化されていなければ当然、データの内容を読み取られてしまいます。無線LANでは、ネットワークに接続していなくても、通信の電波を受信できればデータを読み取れるだけに、企業ネットワークでは無線LANの暗号化は必須だと言えます。

 無線LANの暗号方式には「WEP(Wired Equivalent Privacy)」「TKIP(Temporal Key Integrity Protocol)」「AES(Advanced Encryption Standard)」の3種類があります。ただWEPとTKIPには脆弱性があり、ツールを使って簡単に解読されてしまいます。暗号にはAESを使いましょう。

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