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日本IBM、SAP S/4HANAでのWatsonによるアナリティクスなどを可能にするテンプレートを発売

2015年10月13日(火)IT Leaders編集部

日本IBMは2015年10月9日、独SAPのビジネススイート「SAP S/4HANA」に対応したテンプレート(ひな形)群「IBM Global Express」の最新版を発売したと発表した。モバイルアプリケーションとの連携機能や、データのアナリティクス機能などを強化している。

 「IBM Global Express」は、グローバル展開している企業に向けた独SAP製ERP(Enterprise Resource Planning)システム「SAP S/4HANA」のためのテンプレート群。20カ国の組織構造や法定帳票、税法、商習慣などに対応している。

 最新版の「IBM Global Express Version2.0」では、会計業務用の「SAP S/4HANA Finance」への対応とモバイルアプリケーション対応を強化した。Finaceへの対応では、米IBMのコグニティブコンピューティングサービスである「IBM Watson Analytics」を組み合わせることで、より高度な分析が可能なる。

 一方のモバイルアプリケーションにおいては、SAP製のモバイルアプリケーション開発環境である「SAP Fiori」に加え、IBMが提携する米AppleのiPhone/iPad用OSである「iOS」上で動作するネイティブアプリケーションとの連携機能を組み込んだ。

 今後は、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)関連の機能強化を図る。例えば、秤量工程での材料測定の結果をERPに自動的に投入するといった機能などの提供を予定している。

 S/4HANAおよび各ソリューションのITインフラとしては、オンプレミス環境のほか、IBMが東京ほか全世界に配置しているSAP認定のIBMクラウド環境、あるいはSAP HANA認定のハードウェアである「IBM Power Systems」など、要件に合わせて選択できる。

 運用においては、日・英・中の3カ国語版での研修環境を用意するほか、日本IBMが千葉市幕張に持つAMSセンターから中国と連携した運用/保守サービスも提供する。

 Global Express Version2.0の価格はいずれも個別見積もり。IBM Watson Analyticsを使用したERPデータ活用のための仮説検証サービスの場合は約900万円(税別)からになる。

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