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ISIDが製造業向けIoTでPTCと提携

2015年10月15日(木)杉田 悟(IT Leaders編集部)

米国のGE(General Electric)が提唱するIndustrial Internetやドイツの国策であるIndustrial4.0など、製造分野におけるIoT活用の動きは世界的な潮流となっている。製造大国の日本でも、NECや富士通を筆頭に、ITベンダーの製造業向けIoTへの取り組みが活発化している。大手SI会社である電通国際情報サービス(ISID)も、2015年10月14日に海外で実績のあるIoTプラットフォームベンダーであるPTCジャパンとの提携を発表、強豪ひしめく製造業向けIoT市場に参入を果たした。

 製造大国の日本では、多くのITベンダーがIoTマーケットの有力分野として製造業に注力している。2015年6月にはNEC、富士通がIoT関連の発表を行っている。NECは製造業を対象にした「NEC Industrial IoT」を発表、富士通は、発表したIoTソリューション「FUJITSU Cloud IoT Platform」の主要ターゲットとして製造業をあげた。そのほか複数の大手ITベンダーが製造業をターゲットにしたIoT関連サービスを持っており、製造業はIoTの一大マーケットとして注目されている。

 電通国際情報サービス(ISID)も、製造・設計支援システムのCAE(Computer Aided Engineering)を提供するなど、製造業向けソリューションを主力分野の1つとしてきた大手SI会社だ。2014年1月には米国のベンチャー企業プレディクロトニクス社と提携して、予防保全に適したデータ解析技術の取り扱いを開始するなど、製造業向けIoTの地盤固めを行ってきた。

 提携先のPTCは、CAD/CAMやPLM(製品ライフサイクル管理)といった製造業向けソリューションをグローバルで展開するソフト会社だ。同社は2013年に、先進的なIoTプラットフォームを提供するベンチャー企業のTingWorx社を買収、製造業に強いIoTベンダーとしてマーケットの中心に躍り出ている。

 今回の提携でISIDは、PTCのIoTプラットフォーム「ThingWorx」とSLMソリューション「PTC Servigistics」を、国内の製造業向けに提供すると発表している。ThingWorxは、IoT用のアプリケーションを開発するためのプラットフォームで、ネットワークを介してセンサーデータなどを収集する機能、クラウド上でデータを蓄積する機能、分析機能などを提供する。PTC Servigisticsは、製品出荷後の保守・サービスの効率化・高収益化を図るためのソリューションだ。サービスパーツ(保守部品)の在庫管理から市場分析による最適価格設定の支援、在庫バランス、発注、全トランザクションの可視化などを行う。

 ISIDとPTCは、生産設備や製品などのセンサーから取得したデータをThingWorxにより可視化し、製造現場の予防保守や生産性向上につなげる。また、ThingWorxで収集した出荷済み製品のデータをPTC Servigisticsで活用して、アフターマーケットにおける保守・保全サービスの品質を向上させるソリューションとしても提供していく考えだ。
 

 

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