[中国電脳事情]

【中国電脳事情セレクション】月1000万台も売れたVRゴーグル―深圳で格安VR機器がバカ売れ、ほか

2016年11月10日(木)足立 治男

中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。

月1000万台も売れたVRゴーグル―深圳で格安VR機器がバカ売れ

―IT時報(2016年10月1日)

 「深圳(シンセン)市の華強北では、8月だけで低価格VR機器が1000万台も売れた」――ホクホク顔でこう話すのは、中国でVR(Virtual Realit)ゴーグルなどの機器を製造する新鋭企業FiresVR(焔火工坊)のCEO、婁池氏だ(訳者注:ここで言う華強北とは、深圳でIT機器を取り扱う店舗が集中しているエリアのこと)。

 この1000万台という数字はどうやら誇張ではなく、他のVR機器を取り扱う事業者も概ね認める数字だという。同じく深圳でVR機器を取り扱うメーカーの責任者である馬氏(仮名)によると、現在はT-mall(天猫、アリババグループ運営)の顧客も多いが、販売したVR機器は主に海外へ出荷。前出の婁池氏の場合、その比率は80%ほどが海外への出荷とのことだ。

 馬氏によると、VRゴーグルの場合、その構造は簡単な樹脂ケースにレンズ2枚をはめ込んだだけの代物で、コストはきわめて低いという。それがアリババなどの卸売フォームでは1台10~15元(約150~200円)で取引されており、品質が若干良好なものでも20元(約300円)程度だという。

 深圳市に本社を置くVR機器メーカー、3GlassesのCEOである王潔氏は、「華強北で8月にVR機器が1000万台も売れたという出来事は、中国のVR業界にとって歴史的な事件となったが、これはユーザーの好奇心がもたらした短期的な経済作用にすぎない」とした。そのうえで、「大切なのはこの好奇心がいつまで続くかだ」と冷静な観点を示した。事実として、多くの販売店からは、「低価格VR端末は利益率が低く、たくさん売ってもそれほど儲からない」「今後、VR製品に革新的な進化が見られなければ、ただユーザーの好奇心を消費し尽くして終わるだけだ」などの悲観的な声も聞こえてくるという。

蘇寧雲商集団、消費者金融事業に1.47億元を投資

―中国証券報(2016年10月1日)

 中国家電量販店およびEC事業大手の蘇寧雲商集団(Suning)は、同社傘下で主に消費者金融事業を手掛ける「蘇寧消費金融有限公司」に対して1.47億元の出資を行い、同社株式の49%を取得して筆頭株主になったと発表した。同社は、現在、中国で急成長している個人向け無担保融資や、国内株主による預金や貸付、金融債権の発行、同業者からのリファイナンス業務などを手掛けている。主要株主は先声再康江蘇薬業有限公司が16%、南京銀行が15%、フランスのBNPパリバが15%、江蘇洋河酒廠が5%となっている。

 蘇寧消費金融は2015年5月29日に開業し、2016年1-6月の売上高は4,327,90万元で、純利益は14,652万元であった。2016年6月30日における総資産は163,960.10万元で、総負債は154,780.80万元、純資産は9,179.30万元となった。

 証券会社「海通証券」の資料によれば、蘇寧雲商は家電量販店時代に築き上げたオフラインによる物流網や店舗網を有しており、ECサイト「蘇寧易購」との相乗効果で急成長を遂げてきたと評している。業界関係者からは、今回の消費者金融事業への増資により、貸金業の資金力を強化することで、さらなる消費の促進作用を発揮するとの見方が出ている。

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