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富士通、IoTを視野にAI技術「Zinrai」のAPIを2017年春から提供

2016年11月29日(火)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

富士通は2016年11月29日、同社のAI(人工知能)技術「「Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」を利用するためのプラットフォームサービスを2017年4月に開始すると発表した。それに先行し、Zinraiを導入するためのコンサルティングサービスも開始する。IoTへの適用を視野にデバイスとクラウド間で学習モデルを流通させ、精度を高める仕組みも用意する。

 富士通が2017年4月に開始するのは、AIの機能を利用するための「FUJITSU AI Solution Zinraiプラットフォームサービス」と、ディープラーニングの機能を提供する「FUJITSU AI Solution Zinraiディープラーニング」の2つ。「AIサービスの投入では外資系ベンダーなどの後塵を拝していたが、ディープラーニング機能では先行しており、グローバル市場を対象に巻き返しを図りたい」(グローバルマーケティング部門長の阪井 洋之 執行役員常務)考えだ。

 いずれのサービスも、同社のクラウドサービス「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(メタアーク)」の1サービスに位置付ける。データ管理などの観点からオンプレミスでの処理を望む企業に対しては、ハードウェアと関連スタック、サービスを事前検証して組み合わせた商品も投入する計画である。

 Zinraiプラットフォームサービスは、各種機能を利用するためのAPI(Application Programming Interface)の形で提供する。「基本API」に加え、業種・業務別の要件に対応した「目的別API」を用意する(図1)。これにより「企業におけるAI活用を容易にすると同時に、開発コストの低減を図る」(阪井執行役員常務)。

図1:Zinraiプラットフォームサービスが用意するAPIの例(出所:富士通)図1:Zinraiプラットフォームサービスが用意するAPIの例(出所:富士通)
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 目的別APIは、2015年11月にAI技術Zinraiを発表して以来、自社内での利用や顧客企業との300件以上のPoC(実証実験)などを元に「基本APIを組み合わせたりカスタマイズしたりして作成したもの」(デジタルサービス部門AIサービス事業部担当の菊田志向執行役員)。今後は、富士通グループやパートナー企業に対し基本APIを使った新たな目的別APIの開発もうながしていく。基本APIの数は21種類、目的別APIは2017年度(3月期)中に9種を用意する計画だ。

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