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NTTPCコミュニケーションズ、SD-WANを駆使したクラウド型ネットワークサービスの機能限定版を提供

2017年6月6日(火)杉田 悟(IT Leaders編集部)

ソフトウェアディファインド―いわゆるSDxは様々な分野に広がりを見せている。特にストレージと並んでマーケットを形成しつつあるのが、ネットワーク分野だ。ソフトウェアディファインドネットワーク(SDN)のマーケットには、数多くのベンチャーが参入、ついには旧勢力のシスコもSDNに乗り出し、通信業界の大きなムーブメントとなっている。そのSDNの中でも最も注目を集めているのがSD-WANだ。NTTCPCコミュニケーションズは、ネットワークの次世代サービスとしてSD-WANをターゲティング、NTTの研究所発の技術を活用したソリューションは、早くも第2弾となる。

 SDNのメリットといえば、管理のしやすさが上げられる。ネットワークの設定はスイッチやルーター、ファイアウォールなどのハードウェアごとに行う必要があるため、人手と手間がかかっていた。これがソフトウェアで設定できるようになったことで、効率的で統合的なネットワーク管理が可能になった。

 そのSDNだが、適用範囲はデータセンターだけでなく企業内LANや広域ネットワークのWANにまで広がっている。中でも注目されているのがWANへの適用だ。「SD-WAN」と呼ばれているものだ。

 SD-WANは、SDNの技術を広域ネットワークに適用したもの。広域とは、企業でいえば拠点間接続のこととなる。従来、拠点のネットワーク設定は各拠点ごとに行う必要があったため、拠点が増えるたびにエンジニアを現場に派遣して設定させていた。

 SD-WANでは、ソフトウェア技術によりこれらの手間を排し、ネットワーク担当者のオペレーション負荷を低減できる。そのためSD-WANは、ネットワークそのものをクラウドサービスとして提供するような技術といわれることもある。

 NTTPCコミュニケーションズが2017年6月6日に提供を開始した「Master'sONE CloudWAN Nプラン」は、「クラウド型ネットワークサービス」と銘打った、SD-WAN技術を活用したサービスだ。同社は2017年1月から、米シスコに買収されたSDNの有力ベンダーである米ViptelaのSD-WANソリューションを活用した「Master'sONE CloudWAN Vプラン」を提供している。Nプランはその第2弾となるサービス。多拠点展開向けの機能など、特にニーズの高い機能を絞り込んで提供する。

CloudWANの構成
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 具体的には、企業イントラ内で、「どのようなアプリケーションが、いつ、どのくらい利用されているのか」を可視化することで、課題を抱えた通信を把握できるようにした。問題のあるアプリの利用禁止や回線増強などを行い、最適なトラフィック増強につなげられる。

 また、特定の通信について、イントラネットを経由せずに直接インターネットへ迂回できるようにした。例えば、マイクロソフトのクラウドサービスであるOffice 365を導入した企業のイントラネットがトラフィックの集中で滞ることが増えている。この場合、Office 365のトラフィックをインターネットに迂回させることで、イントラの回線増強や通信機器の増設といったコストのかかる対応を回避できる。

 開設期間の短期化も図った。オンライン申し込みを行えば、4営業日以内で拠点を開設できる。加速するビジネススピードに対応するため、IT運用の効率化・迅速化を図ったもので、エッジ装置のフィルタリング変更などを、コントロールパネルにより即座に実行できるようにした。

 今回のNプランは、機能を絞ったことで初期料金無料、月額料金はエッジ装置のレンタル料金、センドバック保守料金、SD-WAN機能料金を含んで1拠点あたり1万7千円に抑えた。多拠点展開を行う大手企業だけでなく、中堅・中小企業でも十分導入可能な料金体系を実現している。

 また、NTTが買収した南アフリカのディメンション・データグループのInternet Sotuionsは、2017年6月に南アフリカでCloudWANの提供を開始した。CloudWANの開発に携わったNTTグループの北米開発拠点NTT Innovation Institute Inc.の協力で、NTTPCコミュニケーション、Internet SolutionsでCloudWANを同時展開する。

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