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コンタクトセンターを数分で立ち上げ可能―AWSが「Amazon Connect」を説明

2017年9月19日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

アマゾンウェブサービスジャパンは2017年9月19日、6月末に国内で提供を開始したクラウド型のコンタクトセンターサービス「Amazon Connect」と、9月21日から国内で提供を開始するIoT向けのエッジコンピューティング基盤「AWS Greengrass」について説明した。

 Amazon Connectは、コンタクトセンター(コールセンター)に必要な基本機能群をクラウドサービスの形態で提供するサービスである。Webブラウザからセルフサービス型でセットアップできる。「通常で数カ月かかるコンタクトセンターの構築を、数分で終えられる」(同社)としている。

画面1●Amazon ConnectのコンタクトフローをGUI画面で作成画面1●Amazon ConnectのコンタクトフローをGUI画面で作成

 デモでは、実際にコンタクトセンターを構築してみせた。まず、Amazon Connectのインスタンスを構築し、電話番号を取得する。取得した電話番号に対して、コンタクトフローをGUI画面で作成する。

 かかってきた電話は、条件に応じて自動応答システムやオペレータなどに割り振る。電話機のプッシュボタン操作によって接続先を分岐させることもできる。オペレータ向けにはソフトフォン(電話ソフト)を提供するが、AI対話システムであるAmazon Lexを用いて人の代わりに自動応答させることもできる。

AWS Lambdaで外部システムと連携

 トリガー駆動でコードを実行する仕組みであるAWS Lambdaを用いて外部システムと連携することもできる。例えば、外部のCRM(顧客関係管理)サービスに発信元電話番号を問い合わせて顧客情報を取得できる。

Salesforce Service Cloudの画面で顧客からの問い合わせ電話を受けられるSalesforce Service Cloudの画面で顧客からの問い合わせ電話を受けられる
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 CRMソフトの画面とコンタクトセンター機能を統合する使い方もできる。顧客情報を表示したCRM画面を見ながら顧客からの電話に応答するといった具合である。このための仕組みとして、Salesforce Service CloudからAmazon Connectを使うための連携アダプタ「Amazon Connect CTIアダプタ」を、Salesforce Service Cloud向けに開発して提供している。

 Amazon Connect CTIアダプタはSalesforce Service Cloud専用に提供するが
、CTIアダプタで使っている技術をオープンソースのライブラリとして提供しているので、これを使えばオペレータ向けのフロントエンドアプリケーションを開発したり、既存のフロントエンドアプリケーションと連携させることができる。

コンタクトセンターのリプレースや社内ヘルプデスクなどを想定

 Amazon Connectが想定するユースケースは、コンタクトセンターのリプレース、社内ヘルプデスク(アカウントのロック解除をAWS Lambdaで自動処理など)、マーケティングや一時的なシート数の増強、業界固有の作りこみと自動応答(残高照会、出荷状況の確認、サービス予約受付など)である。

 価格は、Amazon Connectのサービス利用料金が1分あたり0.018ドル。電話料金は、受信(インバウンドコール)が直通(050番号)で1分あたり0.0056ドル、フリーダイヤル(0800番号)で1分あたり0.2114ドル。発信(アウトバウンドコール)が日本あてで1分あたり0.1203ドル。電話番号の維持費は、直通が1日あたり0.13ドル、フリーダイヤルが1日あたり0.48ドル。

 社内ヘルプデスクの試算例として、着信数が月900件(1件あたりの平均通話時間は4分)、発信数が月100件(1件あたりの平均通話時間は4分)の場合、月額およそ150ドル(1万6600円)になる。

IoTエッジコンピューティング基盤「AWS Greengrass」を国内で開始

 9月21日に日本で提供開始するAWS Greengrassは、IoT向けのエッジコンピューティング基盤である。AWS(Amazon Web Services)のクラウドサービス上で動作しているコードの一部を、IoTデバイスの近くに置いたサーバー機で動作させることができる。遅延が大きなWANを介さずにIoTデータを処理できる。

 エッジコンピューティングのための計算資源として、x86またはARMプロセッサを搭載し、OSにLinuxをインストールしたサーバー機が必要になる。ここにAWS Greengrassのコアモジュールをインストールすることによって、これまでクラウドで動作させていたワークロードの一部をエッジ側で動作させられる。

 これまで米国リージョンでのみ提供していたが、2017年9月21日から東京リージョンでも使えるようにした。エッジとクラウドの距離が近くなることによって、エッジからクラウドへのデータ同期などが高速になる。今回の東京リージョンでの提供開始に合わせて、AWS Lambdaの仕組みを使ってエッジ側で実行できる言語も増やした。Pythonに加えて、新たにNode.jsとJavaが実行可能になった。

 AWS Greengrassの価格は、IoTデバイスあたり月額0.16ドル。デバイス2個までなら無料で利用できる。

写真1●セールスフォース・ドットコムでプロダクトマーケティングシニアディレクターを務める御代茂樹氏(左)と、アマゾンウェブサービスジャパンで技術本部長を務める岡嵜禎氏(右)写真1●セールスフォース・ドットコムでプロダクトマーケティングシニアディレクターを務める御代茂樹氏(左)と、アマゾンウェブサービスジャパンで技術本部長を務める岡嵜禎氏(右)
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