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Tintriが仮想化専用ストレージに後継機、OS強化でクラウドストレージにバックアップ可能に

2017年9月20日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ティントリジャパンは2017年9月20日、サーバー仮想化環境に特化したストレージ装置の新機種「Tintri VMstore EC6000」を発表した。既存機種「T5000」と比べてI/O性能と容量を拡大した。OSの新版「Tintri OS 4.4」などソフトウェア機能も強化し、パブリッククラウドのストレージにバックアップをとれるようにした。

写真1●Tintri VMstore EC6000の外観写真1●Tintri VMstore EC6000の外観
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 Tintri VMstoreは、サーバー仮想化環境(VMware/Hyper-V/KVM)において、仮想サーバー(VM)のディスクイメージを格納する用途に特化したNAS(NFS/SMB3)ストレージ装置である。最大の特徴は、LUN(ボリューム単位)ではなく個々のVM単位でI/O性能や容量などを設定できること。

 2Uのきょう体に、最大で24本のSSDを搭載する。重複排除格納できるVM数(ストレージ容量と処理能力)に応じて、4つのモデルを用意した。エントリーモデル「EC6030」は、VM×500台(重複排除/圧縮後の論理実効容量は40TB)を格納できる(価格は税別で1348万5000円から)。ハイエンドモデル「EC6090」は、VM×7500台(論理実効容量は645TB)を格納できる(価格は税別で5475万5000円から)。

図1●Tintri VMstore EC6000のモデル構成。4モデルごとに、搭載SSDの違いで4種類の構成を用意した(出所:ティントリジャパン)図1●Tintri VMstore EC6000のモデル構成。4モデルごとに、搭載SSDの違いで4種類の構成を用意した(出所:ティントリジャパン)
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 このきょう体を、最大で64台までつないで、疎結合型のスケールアウト型クラスタを構成できる。この機能を「VMスケールアウト」と呼ぶ。VMの台数が増えてストレージが足りなくなった場合に、サーバー仮想化ソフトやストレージの設定を手動で変更することなく、Tintri VMstoreのきょう体の台数を増やすだけで対処できるようになる。

 きょう体の増設時には、個々のVMに設定したQoS(I/O性能など)を考慮しつつ、どのVMイメージをどのきょう体に移動させればいいかをTintri VMstoreが自動的に判断する。システム管理者に移動の推奨案を提示するほか、VMイメージを自動的に移動させることもできる。VMイメージがストレージ間を移動した際には、Tintri VMstoreがその旨をサーバー仮想化ソフトに通知する。

 新機種のEC6000はオールフラッシュ構成の新シリーズであり、既存機種のT5000(オールフラッシュ構成)とT800(HDD/SSDのハイブリッド構成)を置き換える後継機種になる。販売の軸足はEC6000に置き、既存機種は十分なサポート期間を経た上でEC6000へと切り替えていく。なお、EC6000は、T5000と比べて、きょう体1台あたりの性能が1.6倍に、容量が2倍に高まっている。

S3などのパブリッククラウドストレージにバックアップ可能に

 EC6000の発表に合わせて、ストレージのOSと管理ソフトも新版にした。

 OSの新機能の1つは、VMイメージのスナップショットをパブリッククラウドのオブジェクトストレージにバックアップする「Tintriクラウドコネクター」機能である。Amazon S3とIBM Cloud Object Storageの2つのクラウドストレージを利用できる。まずはVMware環境のVMイメージがバックアップの対象となる。ほどなくHyper-V/KVMのVMもバックアップできるようにする。

図2●Tintriクラウドコネクター機能の概要。VMイメージのスナップショットをパブリッククラウドのオブジェクトストレージにバックアップできる(出所:ティントリジャパン)図2●Tintriクラウドコネクター機能の概要。VMイメージのスナップショットをパブリッククラウドのオブジェクトストレージにバックアップできる(出所:ティントリジャパン)
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 VMイメージを外部ストレージにバックアップする手段としてはこれまで、Tintri VMstore同士でのレプリケーション(同期/非同期)や、データバックアップソフトを用いたバックアップ処理があった。今回、Tintri VMstore単体で外部クラウドストレージにバックアップできるようにした。クラウドストレージへのバックアップは、VMイメージを長期保管する用途などに向く。保存したVMイメージは、任意のTintri VMstoreに対してリストアできる。

 OSの新機能としてはまた、クラスタ構成をとるVMスケールアウト機能も強化した。まず、最大ノード数を従来の32台から64台へと2倍にした。さらに、VMイメージをストレージきょう体間で移動させる処理を高速化した。サーバー仮想化ソフトに負荷をかけずにストレージ側だけで移動できるようにした。

 SaaS型で提供しているストレージ利用状況の分析アプリケーション「Tintri Analytics」も強化した。同サービスは、ストレージの資源(性能と容量)が足りるかどうかを18カ月先まで予測できる。今回の強化では、ストレージだけでなくVMのCPU使用率とメモリー使用率も監視し、これらの将来予測も可能になった。

写真1●米TintriのCTO兼共同創業者のKieran Harty氏写真1●米TintriのCTO兼共同創業者のKieran Harty氏
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 Tintri VMstoreの目的を、ティントリジャパン職務執行者社長の河野通明氏は、「パブリッククラウドの俊敏性をデータセンターで実現する」と表現。米TintriのCTO兼共同創業者のKieran Harty氏は、Tintri VMstoreで実現するプライベートクラウド環境について、「意のままに操れるオンプレミスのメリットと、拡張性や俊敏性などのパブリッククラウドのメリットを両立できる」と説明する。

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