[事例ニュース]

東北大学と日立、遺伝子情報解析による個別化医療で包括提携

2017年9月29日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東北大学と日立製作所は2017年9月29日、がんや難病の患者ひとりひとりに最適な医療を提供する“個別化医療”の精度を高めるため、共同研究と実用化に向けた包括提携契約を締結したと発表した。東北大学病院が収集する遺伝子情報や検診情報・診療情報と、日立製作所の遺伝子情報解析技術を連携させる。

 東北大学は、東北大学病院の機関である「個別化医療センター」に、卵巣がんや軟部肉腫などの希少がん、難治性がんをはじめ、がん以外の難病の検体とその遺伝子情報および診療情報を蓄積した疾患バイオバンクを構築する。

 日立製作所が持つ、遺伝子情報システムの構築ノウハウや、AIの応用ノウハウを活用することで、疾患バイオバンクに蓄積された遺伝子情報と診療情報を組み合わせて解析する。一部の遺伝子を簡便に見る“パネル検査”と“全エクソーム検査・解析”を実用化することで、精度の高い個別化医療の実現を目指す。

 東北大学は、2012年に「東北メディカル・メガバンク機構」(ToMMo)を設立し、約15万人という世界有数規模のバイオバンクや遺伝子情報から、各種環境情報・診療情報までを統合したデータベースの構築を進めている。さらに、遺伝子研究のトップ級人材を育成している。

日立製作所は、1993年から遺伝子情報関連の事業に取り組み、遺伝子情報解析技術や遺伝子情報システムの構築に取り組んできた。ToMMoにおいても、スーパーコンピュータ「大規模ゲノムコホート解析システム」の構築を受託し、2014年7月から運用を開始している。

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