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デジタル戦略強化するインフォシス、リソース投入し日本での顧客拡大に乗り出す方針打ち出す

2017年9月29日(金)杉田 悟(IT Leaders編集部)

世界第2位の人口を誇るインドは、グーグルやマイクロソフトなど、世界トップクラスのIT企業のCEOをインド出身者が務めていることからもわかるように、質、量とも世界トップクラスのIT人材を多く輩出している。そのインドIT業界のリーダー企業の一角であるインフォシスリミテッド(インフォシス)が現在注力しているのが、オムニチャネルに代表されるデジタルマーケティング分野。2017年9月、同社の日本法人がその取り組みを説明した。

 インフォシスは、高級車ジャガーを傘下に持つタタ財閥のITグループ会社であるタタ・コンサルタンシー・サービス(TCS)や、インド初のITベンダーとして知られるウィプロと並ぶインドのトップIT企業。

 同社は、2015年に米GEと共同でIoTプラットフォームを開発するなどデジタル領域の事業部門を「インフォシス・デジタル」として強化、世界9拠点に設けた「デジタル・スタジオ」で、エキスパートがend to endのデジタル・ソリューション開発に取り組んでいるという。

 自ら「グローバルデジタルITサービスリーダー」と謳っているインフォシス、アドビ、IBM、SAP、マイクロソフト、セールスフォース、オラクルといった名だたる企業とこの領域で、最高レベルの「グローバル・アライアンス・パートナー」を結んでいる。

 デジタル分野の具体的な強化ソリューションとして上げられているのが、「ヒューマンセントリック・エクスペリエンス」「一貫性のあるUX/UIフレームワーク」「デジタル・ファクトリー」「オムニチャネル・コマースの変換」「アナリティクス」「セキュリティ&コンプライアンス」の6分野。デジタルトランスフォーメーションの代名詞であるIoTやAI、アナリティクスはさることながら、オムニチャネルやデザイン思考といったデジタルマーケティング分野に重きを置いているのが、同社のデジタル戦略の特徴のようだ。

 その象徴的な動きとして2017年9月11日に、インフォシスが英Brilliant Basicsの買収を発表している。Brilliant Basicsはデジタル・デザイナー集団といえるデジタル系先進企業で、同様の動きはIBMやアクセンチュアなどのITベンダーにも見られる。日本では電通などの広告代理店が、海外のデザイン思考系企業の買収を積極的に行ってきた。

 インフォシスが、グローバルトップクラスのITベンダー、マーケティング会社に伍して、これからデジタル・マーケティング分野での攻勢を強めていく意思のあらわれと捉えることができる。

 これらデジタル領域については、日本法人でも強化していくことを打ち出している。日本法人であるインフォシスリミテッド日本支店代表の大西俊介氏によると、デジタル・マーケティングを含むデジタルソリューション事業を2020年までに主要ビジネスとして位置付けることを目標に、今年度より顧客拡大に乗り出すという。

 そのため、インフォシスのグローバルエキスパートメンバーを日本市場に投入するほか、日本国内でもデジタル人材の育成、採用を強化していく考えを明らかにしている。Brilliant Basicsのテクノロジーをいち早く活用して、小売、金融、製薬会社等の企業を対象に、デジタルソリューション事業を展開していく方針だ。

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