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ヤンマーとコニカミノルタが農業ICTリモートセンシングの合弁会社を設立

2017年10月2日(月)IT Leaders編集部

ヤンマーとコニカミノルタは2017年9月29日、ICTを駆使した農業サービスを提供する合弁会社「ファームアイ」の設立を発表した。ドローンとセンシング技術を使って、稲作における面積当たりの収益を向上させる。

 ファームアイは、ヤンマーの農業支援技術とコニカミノルタのセンシング技術、画像処理技術を組み合わせて、農家の収益向上を支援していく。

 合弁会社設立のきっかけとなったのが、平成26年度農林水産省「農業界と経済界の連携による先端モデル農業確立実証事業」に採択されたプロジェクト「ISSA山形」への両社の参加だ。プロジェクトは、ヤンマーの子会社だったヤンマーヘリ&アグリ、コニカミノルタ、山形大学、鶴岡グリーンファーム、伊藤電子工業の5社で行われた。

 3カ年の実証実験で農家の収益向上への貢献性および事業の収益性を算出、この結果を受けてヤンマーでは2017年3月に事業化し、全国61カ所、約1000haでサービスを実施した。今回、センシング、画像解析技術に長けたコニカミノルタと合弁会社を設立し、より高い成果が期待できるソリューションの提供を目指すことにした。

 具体的には、ドローンに分析カメラを搭載し圃場を定期的に撮影し、育成状況のばらつきを見える化するリモートセンシングを行う。リモートセンシングは、カメラの分光技術と植物の反射特性を応用した調査技術。

 植物の反射特性では、光合成のため太陽光からの赤色は吸収し、近赤外線は吸収しない。赤の吸収度合いを調べれば、光合成がどれだけ活発に行われているが、つまり植物の元気度がわかる。カメラの分光技術で反射の大小を数値化、これをNDVI(正規化植生指標)といい、植物の育成状況やタンパク含量との相関による食味診断、出穂時期・収穫時期予測が確認できるようになる。

 コニカミノルタが開発した独自のアルゴリズムとドローンによって、従来の衛星や航空機によるリモートセンシングよりも高精度で、天候や日照に左右されないセンシングが可能になった。

 リモートセンシングで明らかになった圃場内や圃場ごとの育成状況のばらつきデータをもとに、育成状況に応じて肥料の量を変える可変施肥を実施した結果、2014年から2016年度の実証実験では、窒素吸収量の均一化が図られ、収量の増加あるいは収益改善につながったという。

 ファームアイでは、センシング事業を中心とした農業コンサルティングを大規模農家を対象に提供していく。国内の水田面積約150万haのうち、大規模農家が約100万haを占めている。2023年度までに、このうち30%でリモートセンシングを実施することを目指す。

 加えて、小麦や大豆、さとうきびなど他の作物への展開、海外への展開も並行して進めていき、ファームアイとして2023年度100億円の事業規模を目指すとしている。

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