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中堅企業の「ひとり情シス」を支援するサービス群、デルとEMCジャパンが提供

2017年10月20日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

米Dell Technologiesの日本法人の2社であるデルとEMCジャパンは2017年10月20日、社内に情報システム担当者が1人しかいない“ひとり情シス”の状態に悩んでいる中堅企業(従業員100人以上1000名未満)を支援するサービス群を発表、同日提供を開始した。

 情報システムを運用する情シス担当者が1人しかいないというような中堅企業に向けて、4つの支援サービスを提供開始した。(1)「可視・定額型サポートメニュー」、(2)「終活ソリューション」、(3)「ひとり情シス コミュニティ」、(4)「ひとり情シス大学」、である。

 (1)「可視・定額型サポートメニュー」は、個々の情シス担当者の業務を可視化し、サポートサービスを提供する作業を明確化し、分かりやすい定額の金額で提供するサービスである。例えば、「マスターイメージ作成」なら定価2000円(税別)で提供する。

図1●可視・定額型サポートメニューで提供する作業の例(出所:デル)図1●可視・定額型サポートメニューで提供する作業の例(出所:デル)
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 定額制の作業項目メニューを用意する背景には、情シスが実施すべき作業の内容が明確になっていないことや、ベンダーから提案される作業の詳細が分からず、価格の適正値を判断できない、といった状況がある。業務を洗い出し、IT運用を常に外部ベンダーに依頼できるようにしておく必要があるという。

 具体的な作業項目メニューと定価を記したメニュー表は、10月26日にザ・プリンスパークタワー東京で開催する「Tokyo Dell EMC Forum 2017」で公開する。

 (2)「終活ソリューション」は、異動や退職などを機に情シスの作業を他人に引き継げるように支援するサービスである。システム関連ドキュメントを常時最新のものに保つための支援サービスや、システム障害時や災害時にシステムやデータを復旧させる仕組みを構築するサービスなどを提供する。

図2●終活ソリューションで提供するサポートサービスの範囲(出所:デル)図2●終活ソリューションで提供するサポートサービスの範囲(出所:デル)
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Dell EMCユーザー向けにコミュニティサイトと学習動画配信も提供

 (3)「ひとり情シス コミュニティ」は、デルまたはEMCジャパンの製品を利用しているユーザー企業を対象とした、情シス担当者向けのコミュニティサイトである(URLは「https://www.1manit.com/」)。意見を交わすためのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)機能を提供するとともに、日常のIT運用で起こり得る問題を質問するQAサイトを運営する。

 (4)「ひとり情シス大学」は、デルまたはEMCジャパンの製品を利用しているユーザー企業を対象とした、動画による教育コンテンツ配信サービスである(URLは「https://www.1manit.com/academy」)。全150講座で構成し、順次拡充していく。IT製品の運用に必要な基礎技術を学べるほか、セキュリティガバナンスや、ベンダー管理や経営層への交渉術などのコミュニケーション能力を学べる。

図3●ひとり情シス大学で配信する動画コンテンツの範囲(出所:デル)図3●ひとり情シス大学で配信する動画コンテンツの範囲(出所:デル)
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 デルとEMCジャパンによると、日本企業約4万7000社の3割にあたる約1万4000社が“ひとり情シス”の状態にあり、今後深刻化していくIT人材不足によって“ひとり情シス”状態も増えていく。特に、社員100人以上1000人以下の中堅企業において顕著であるという。

ひとり情シスのサーバー仮想化導入率は低い

 デルとEMCジャパンは、2016年末から3回にわたり、中堅企業を対象とした調査を実施した。(a)「IT投資動向調査」(2016年12月26日~2017年1月20日)、(b)「バックアップ関連調査」(2017年4月26日~5月19日)、(c)「仮想化動向調査」(2017年8月2日~8月25日)である。

 中堅企業を対象とした調査結果のうち、特に“ひとり情シス”の状態にある企業を対象として分析を行い、その実態を明らかにした。

  1. 従業員の増員計画は、ひとり情シス企業が一般企業に比べて多い傾向(ひとり情シス企業41%、一般企業33%)にあり、IT担当者の負荷の高止まりが避けられない状況
  2. 海外展開の取組み・計画は、ひとり情シス企業が一般企業に比べて低い傾向にあるものの、41%もの企業が対応を進めており(一般企業は59%が対応中)、IT資産の棚卸しが必須
  3. IT予算の決定サイクルは、ひとり情シス企業が一般企業に比べて、突発的に決定するケースが多く(ひとり情シス企業46%、一般企業22%)、中長期的なIT戦略の策定が難しい状況
  4. バックアップは、ひとり情シス企業の54.3%がシステム・データ復旧に自信なしと回答。最新のバックアップ技術の情報収集・導入のための時間確保ができていない状況にあると想定
  5. サーバー仮想化は、ひとり情シス企業の55.5%が活用していないと回答(一般企業でも27.1%の企業が未活用)。また、保有しているサーバーすべてを仮想化している企業は、わずか2%にとどまっている状況(一般企業でも3%にとどまる)で、仮想化によるメリットをほとんど享受できていない
写真1●中堅企業の「ひとり情シス」を支援するサービス群について説明する、デルでインフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括法人営業本部広域営業部セールスエンジニアリング部長の木村佳博氏写真1●中堅企業の「ひとり情シス」を支援するサービス群について説明する、デルでインフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括法人営業本部広域営業部セールスエンジニアリング部長の木村佳博氏
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 仮想化の普及を妨げている要因として同社は、サーバー機に投資する年、ストレージへに投資する年、ネットワークに投資する年、といったように、年度によって投資先が決まっている場合がある点を指摘する。これにより、サーバーとストレージを統合したハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)などの導入が難しくなっている。

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