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日本IBM、Automation AnywhereのRPAと自社のBPMを統合して業務の自動化を推進

2017年10月23日(月)杉田 悟(IT Leaders編集部)

労働人口の減少が進む日本では、企業のRPA(Robotic Process Automation)に対する関心は並々ならぬものがある。とはいえ、BPO(Business Process Outsourcing)が進む欧米では、一足早くRPAへの代替が進んでいる。その欧米でマーケットリーダーとしての地位を確立しているのが、米Automation Anywhere(AA社)だ。2017年10月20日日本IBMが、グローバルでの協業に基づき、AA社とIBMのBPM(Business Process Management)を組み合わせた自動化ソリューションの発売を開始した。

 日本IBMが提供を開始した「IBM Robotic Process Automation with Automation Anywhere」は、AA社のRPAソリューションと、IBMのBPM製品「IBM Business Process Manager Express」を統合して提供するもの。RPAとBPMを組み合わせることで、人とロボットが混在する業務全体の効率化を実現するとしている。

(図1)RPAとBPMの統合で業務全体の効率化が可能になる
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 IBMでは、業務の自動化を実現するソリューションとして、関連製品群を人体の仕組に例えている。BPMが「中枢神経系」とすると、コグニティブ・サービスのIBM Watsonが「右脳」、意思決定管理ソリューションのIBM Operational Decision Managerが「左脳」、文書管理ソリューションのIBM Datacapが「目」となる。AA社のRPAはこの中で「手」の役目を果たし、現場の処理業務を実行する。

(図2)IBMの自動化ソリューションを人体に例えると
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 AA社のRPAソリューションは、調査会社フォレスターのレポートでは、RPAの老舗として知られる英BluePrismとともにマーケットリーダーに選ばれており、グローバルシェアはBluePrismを抜いてトップに立っている。日本法人は設立されていないが、2017年7月に日立ソリューションズが国内での取り扱いを開始している。

 IBMは、BluePrismとの強固なパートナーシップで知られているが、2017年7月に米本社がAutomation Anywhereとの協業を発表、「AA社のRPAプラットフォームを、IBMのデジタル・プロセス・オートメーション・ソフトウェアのポートフォリオと統合する予定」だとしている。

 AA社のRPAソリューションは、端末で自動化処理を行うソフトウェア・ボットの開発環境(Bot Creators)、実行環境(Bot Runners)、管理環境(Control Room)で構成される。IBMのBPMソリューションと統合することで、例えばBPMで管理する業務フローの中で、自動化が必要と考えたところに、AA社のRPAツールでソフトウェア・ボットを作成して実行できる。作成したボットを業務フローの一環として組み込めば、人とロボットが混在する環境を一元的に管理できるようになる。

(図3)Automation Anywhereの概要
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 Microsoft OfficeやERPなど、様々な業務アプリケーションとの連携が可能で、ボットのカスタマイズ用に、約500種類のコマンドが用意されている。価格は、BPMのライセンスとAAの5ボット、10開発者、3管理サーバーのライセンス付きで月額130万3000円。1ボットあたり月額6万5200円で追加できる。サポートサービスも日本IBMが提供する。

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