[市場動向]

富士通と米Microsoft、AI分野で協業し製品サービスを共同開発

2017年12月25日(月)IT Leaders編集部

富士通と米Microsoftは2017年12月22日、人工知能(AI)分野で協業することで合意したと発表した。まずは、働き方改革の領域での協業を推進する。Microsoft 365と、Azure上のAI基盤、富士通のAI技術を組み合わせた新たなサービスを共同で開発する。2018年第2四半期(4~6月期)から日本市場でサービスを提供する。

 富士通と米Microsoftは、Microsoft 365に格納されている文書やメールなどのビッグデータを、Microsoft Graphを通じて集計する。さらに、企業内に蓄積されている様々なビッグデータと組み合わせて、AIで分析する。AI基盤としてAzureを、AI技術として富士通の「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」(Zinrai)を使う。これにより、働き方改革を実現する新たな製品サービスを共同で開発する。

 さらに、共同開発した製品サービスについて、両社内の複数国で実証を行い、製品サービスの品質強化や導入に向けた知見、ノウハウの蓄積を行う。この上で、日本市場を皮切りに、2018年第2四半期(4~6月期から、富士通のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」および「Microsoft Azure」上で提供を開始し、その後順次グローバルに展開する。

 富士通と米Microsoftは、2002年に企業向け製品サービス分野でグローバルアライアンスを締結して以来、クラウド分野や製造業向けIoT分野など、市場の動向に合わせて協業領域を拡大してきた。働き方改革の領域でも2015年から協業関係を構築した。今回、協業の枠組みをAI分野にも拡大し、まずは両社が持つAI技術やサービスを活用したさらなる働き方改革を実現する製品サービスを共同で開発、提供していくことで合意した。

 今後は、新たに共同で開発する製品サービスをユーザー企業に導入するためのコンサルティングサービスを提供する。さらに、富士通の「富士通デジタル・トランスフォーメーション・センター」や、日本マイクロソフトの「マイクロソフトテクノロジーセンター」において体験コースを設置する。

 共同で開発する製品サービスによって実現できる価値の例は、以下の通り。

 Microsoft 365に蓄積したビッグデータをMicrosoft Graphを通じて集計することにより、これまで見えていなかったメールやカレンダーの利用状況を可視化できる。さらに、富士通のAI技術によって、メールの内容に含まれる業務の重要性や緊急性を読み取り、重要なタスクについては利用者に対応を促す。これにより、優先度の高いタスクから対応できるようになるため、限られた時間の中でアイデア創出などのクリエイティブワークにも時間を割けるようになる。

 AIの活用によって、定型作業を自動化できる。米MicrosoftのAI基盤「Microsoft Cognitive Services」や「Microsoft Azure Bot Service」などを使い、富士通の対話型AIや自然文解析技術と組み合わせることで、業務の自動化や省力化を実現した、より人中心なユーザー体験を提供する。例えば、会議の調整においては、AIとの対話形式により、参加者に共通する空き時間の検索や、参加者の都合を考慮した日時や会議形式、場所などの候補がリストアップできるようになる。

 組織の壁を越えて、最適な人材、知見、ネットワークを発掘できる。組織内の優秀な人材や有益な文書を見つけるには、人やモノのつながりを活用することが有効なので、人やモノのつながりをグラフ構造で表現した知識ベースであるナレッジグラフを活用する。さらに、人やモノのつながりの特徴を富士通のAI技術で解析し、これをナレッジグラフに加えることで、検索したい人やモノとの関連性の強さに基づく高度な情報検索を実現する。

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