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[新製品・サービス]

バックアップソフトのVeeam Software、DRを自動化するソフトを提供開始

2018年2月27日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

データバックアップソフトを提供する、スイスや米国に本拠を置くVeeam Software。その日本法人であるヴィーム・ソフトウェアは2018年2月27日、都内で説明会を開き、同社製品やデータバックアップ市場の最新動向を説明した。新製品として、DR(災害復旧)を自動化するオーケストレーションソフト「Veeam Availability Orchestrator」を同日付けで提供開始した。

写真1:スイスのVeeam Softwareでアジア太平洋日本担当グローバル・クラウド・グループ・シニア・ディレクターのAsanga Wanigatunga氏写真1:スイスのVeeam Softwareでアジア太平洋日本担当グローバル・クラウド・グループ・シニア・ディレクターのAsanga Wanigatunga氏
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 Veeam Softwareは、データバックアップソフトを提供しているベンダーである。同社製品の特徴は大きく2つある。1つは、システム障害時にデータを確実にリストアできることなど、可用性に注力していること。もう1つは、オンプレミスの仮想環境やパブリッククラウド環境など、複数のプラットフォームのデータをバックアップできることである。

 製品面での直近のニュースとしては、2018年2月27日付けで、DR(災害復旧)の作業を自動化するオーケストレータソフトのVeeam Availability Orchestratorを提供開始した。これを使うと、復元先となる仮想サーバーのプロビジョニングとバックアップデータの復元、システムの復旧といった、DR時の一連の作業を自動化できる。

 今後は、稼働環境も広げる。まず、OS上にインストールして使うエージェント型のバックアップソフトについては、UNIXサーバー(AIXとSolaris)向けの新製品を2018年中に提供する。英国のCristie Softwareが開発したバックアップソフトだが、Veeam Softwareの既存のバックアップソフトとともに一元管理できるようにする。現在では、WindowsとLinuxの上で動作するバックアップソフトを提供している。

 さらに、サーバー仮想化ソフトに組み込むことで仮想サーバーをエージェントレスでバックアップできるソフトについても、稼働環境を拡大する。具体的には、これまでバックアップできていたVMware vSphere環境とHyper-V環境に加えて、米NutanixのAcropolis Hypervisor(AHV)環境にもソフトウェアを組み込めるようにする。

オンプレ/クラウドや仮想/物理を問わずにバックアップ

写真2:ヴィーム・ソフトウェア執行役員社長の古舘正清氏写真2:ヴィーム・ソフトウェア執行役員社長の古舘正清氏
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 同社のソフトの特徴の1つは、システム障害時にデータを確実にリストアできること。ヴィーム・ソフトウェア執行役員社長の古舘正清氏は、「トラブル発生時にデータを元通りにできることが重要。しかし、40%のユーザーは、データを戻せないトラブルに見舞われている」と指摘する。

 同社のバックアップソフトは、データを確実かつ素早く復旧するための、2つの機能を持っている。1つは、バックアップ済みのデータを使ってシステムを起動できるかどうかを事前に確認可能な検証環境を用意している。起動できることを確認した上で、本番環境に復元できる。もう1つは、必要なデータを素早く復元できるように、システム単位だけでなくファイル単位やアイテム単位で復元できるようにしている。

 同社のソフトのもう1つの特徴は、オンプレミスの仮想化環境やパブリッククラウド環境などが混在した、マルチプラットフォーム環境のデータをバックアップできることである。

 まず、サーバー仮想化ソフト(VMware vSphere、Microsoft Hyper-V、今後はNutanix AHV)を使ったサーバー仮想化環境については、エージェントレス型のバックアップができる。サーバー仮想化ソフトにバックアップソフトを組み込むため、個々の仮想サーバーのOSにはバックアップソフトをインストールする必要がない。

 一方、物理サーバー環境やパブリッククラウド(Microsoft Azureや、Amazon Web Servicesなど)については、サーバー仮想化ソフト向けのバックアップソフトを導入することはできないため、個々のOSにインストールして使うバックアップソフトを用意している。

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Veeam Software / BCP/DR / 自動化 / スイス

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