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「100%オープンソース」のデータ管理基盤が第3世代に―ベアデンCEOが語るホートンワークスの軌跡・戦略

2018年4月18日(水)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)

ホートンワークスジャパンは2018年4月16日、来日した米HortonworksのCEO、ロブ・ベアデン(Rob Bearden)氏の記者説明会を開き、トップみずからがグローバルおよび日本市場での製品戦略を説明した。Apache Hadoopを中核に100%オープンソースのデータマネジメントプラットフォームを企業ユーザーに届けてきたホートンワークスの最新ビジョンは「Hortonworks 3.0」。同社の軌跡を振り返りながらこの先のビジョンを考察してみたい。

100%オープンソースベンダーの軌跡

 ロブ・ベアデン氏(写真1)がホートンワークスのCEOに就任したのは2012年2月、データマネジメント分野専業の同社を率いて今年で7年目となる。20年以上にわたってIT業界で活躍してきた経歴を持つ氏のキャリアで目を引くのが、JBoss、スプリングソース(SpringSource)、ペンタホ(Pentaho)、エンタープライズDB(EnterpriseDB)、グラスター(Gluster)など、いわゆるオープンソースベンチャー企業の経営に多数参画してきた点だ。スプリングソースとJBossではCOOとして、それぞれの買収案件にも関与している(スプリングソースはヴイエムウェアに、JBossはレッドハットに買収されている)。

写真1:今回が初来日となる米HortonworksのCEO、ロブ・ベアデン氏

 オープンソースをビジネスのコアに置く経営は難しく、うまく行かないケースも多い。だが、ベアデン氏はその豊富な経験値でもって、2011年にヤフー出身のHadoopコミッターたちが創ったホートンワークスの経営を軌道に乗せ、2014年12月にはNASDAQに上場を果たしている。オープンソース企業としてはレッドハット以来、10年ぶりのIPOとして話題になった。

 「設立以来、ホートンワークスは順調な成長を続けてきた。成功の理由は大きく2つある」とベアデン氏。1つはERPやCRMといったサイロ化しがちなトランザクション処理中心のアプリケーションを横断し、一元的なデータ管理を実現するアグリゲーターとしてHadoopを推進したこと。もう1つは、“ニューパラダイムデータ”と呼ばれるセンサーやストリーミングで発生する動的なデータのリポジトリを、データフロー管理ツールの「Apache NiFi(ナイファイ)」を軸に構築したことにあるという。

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