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現場作業員のバイタルデータをIoTウェアで収集して熱中症リスクを解析─KDDI、クラボウなど

2018年8月28日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

沖縄セルラー電話、KDDI、倉敷紡績(クラボウ)の3社は、クラボウが開発したIoTスマートウェア「Smartfit(スマートフィット)」を活用し、沖縄県独自の環境にあわせた熱中症リスク低減のための解析アルゴリズムを開発する実証事業を開始する。社が2018年8月28日に発表した。

 全国平均より気温や湿度が高くなる沖縄県の環境に向けて、独自のアルゴリズムを開発することで、熱中症リスクを管理できるシステムを構築する。分析対象のデータとして、IoTスマートウェア「Smartfit」を着用した建設作業員のバイタルデータと、沖縄県の気象データを利用する。

図1:IoTスマートウェアを着用した建設作業員のバイタルデータと沖縄県の気象データを利用して沖縄県向けの熱中症リスクを管理するためのアルゴリズムを開発する(出典:沖縄セルラー電話、KDDI、倉敷紡績)図1:IoTスマートウェアを着用した建設作業員のバイタルデータと沖縄県の気象データを利用して沖縄県向けの熱中症リスクを管理するためのアルゴリズムを開発する(出典:沖縄セルラー電話、KDDI、倉敷紡績)
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 建設作業員のバイタルデータと沖縄県の気象データをクラウドサーバーに蓄積して、作業員ごとの暑熱環境下での作業リスクをリアルタイムに評価できるようにする。評価結果は、現場管理者と現場作業員に対して、リスク情報として通知する。これにより、熱中症の予防に役立てる。

 従来、建設業や運送業などにおいては、職種や作業環境が異なる作業員の熱中症リスクを適切に把握することは困難だった。これに対してクラボウは、IoTスマートウェア「Smartfit」を用いて暑熱作業リスクを評価できるシステム「Smartfit for work」を開発し、2018年5月に提供開始した。

 今回の実証実験では、大米建設とサンワコムシスエンジニアリングが担当するKDDI那覇ビル解体工事と、au基地局工事の現場作業員に、「Smartfit」を5カ月間着用して作業してもらう。

 こうして、心拍、温度、加速度などのデータを、沖縄独自のアルゴリズムの基礎データとして収集する。これに、一般財団法人日本気象協会が提供する気象データをあわせて分析する。大阪大学がデータを分析し、アルゴリズムを開発する。

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