[市場動向]

不揮発性メモリ、フォトニクス、AIアクセラレータ―インテル、データセントリック技術の取り組みを紹介

2018年9月27日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

インテルは2018年9月27日、プレス向けに同社のデータセントリック関連技術への最新の取り組みを紹介した。データ量やデータ伝送速度への要件がさらに高まる昨今の状況にこたえるべく、データを高速に移動させるためのネットワーク、データを保存するストレージ、データを高速に処理するプロセッサに注力している点をアピールした。

写真1:インテルの執行役員常務で技術本部本部長を務める土岐英秋氏写真1:インテルの執行役員常務で技術本部本部長を務める土岐英秋氏
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 データが爆発的に増えている状況に合わせて、インテルでは、データを高速に移動できるネットワーク、より多くのデータを保存できるストレージ、さまざまなデータを高速に処理するプロセッサやソフトウェアに注力している。会見では、それぞれの製品について説明した。

 「ネットワークトラフィックの大部分をデータセンター内のトラフィックが占める」と、インテルの執行役員常務で技術本部本部長を務める土岐英秋氏は指摘する。これに合わせてインテルは、データセンター内のトラフィックを高速化する製品として、サーバー間インターコネクト接続のOmni Path、イーサネット接続用NIC、シリコン・フォトニクス技術を使った光通信、などを提供している。

 一方、IoTデバイスとエッジコンピュータとの間は無線が使われる。こうした背景からインテルは、5G(第5世代携帯電話)のデータ通信用モデムなど、無線用のチップや製品も提供している。5Gの帯域を使うキラーアプリケーションはまだ見つかっていないが、高速な無線通信は重要だとしている。

3D XPointでアプリケーションを高速化

 データを保存するストレージについては、メモリー(DRAM)とストレージ(SSD/HDD/テープ)の間を埋める媒体として、不揮発性メモリーの3D XPointを用意する。これを、揮発性メモリーのDRAM同様に、メインメモリーのアドレス空間にマッピングして使うことを提唱している。

図1:不揮発性メモリーの3D XPointを使うと性能が向上する(出典:インテル)図1:不揮発性メモリーの3D XPointを使うと性能が向上する(出典:インテル)
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 不揮発性メモリーの性能を測った実験では、SPARCコンピュータ上のSQLデータベース(データ量2.6Tバイト規模)の性能が8倍に向上した。分散型データベースのApache Cassandraは、NANDフラッシュ(NVMeドライブ)との比較で読み込みトランザクションが9倍高速になり、システムあたりのユーザー数を11倍に増やすことができた。システムの起動時間も分単位から秒単位へと変わる。

XeonとAIアクセラレータでAI処理の全工程を高速化

写真2:インテルでアジアパシフィック担当HPCディレクターを務める根岸史季氏写真2:インテルでアジアパシフィック担当HPCディレクターを務める根岸史季氏
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 データを高速に処理するプロセッサについては、CPUのXeonとAI処理(ディープラーニング)向けの専用チップで対処する。AI処理向けのチップを使うと、例えば、画像認識に適するCNN(畳み込みニューラルネットワーク)の学習を高速化できる。一方、Xeonは、作成済みのAI判定モデルを実運用環境で高速に実行するといった用途に適する。

 インテルでは、2019年にAI処理を高速化するPCIカード型のアクセラレータ「MNP L-1000」をリリースする。ニューラルネットワークの計算に必要十分な精度で浮動小数点演算が可能な、bfloat16形式を使ったアクセラレータである。

 インテルでアジアパシフィック担当HPCディレクターを務める根岸史季氏は、「データが爆発的に成長すればAI市場も爆発的に成長する」と指摘する。AI用ロジックチップの市場は2017年に25億ドルで、2022年には80億から100億ドルになるという。

図2:AI処理を高速化するアクセラレータカード「MNP L-1000」の概要(出典:インテル)図2:AI処理を高速化するアクセラレータカード「MNP L-1000」の概要(出典:インテル)
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