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ライブ動画の遅延が1秒未満に─ライムライトがWebRTCを採用したストリーミングソリューションを提供

2018年9月28日(金)杉田 悟(IT Leaders編集部)

ライムライト・ネットワークスは、遅延時間を1秒未満に抑えるライブ動画ストリーミング・ソリューション「Limelight Realtime Streaming」の提供を開始した。タイムラグ1秒未満というテレビ放送並みのリアルタイム性を実現した動画ストリーミングサービスは初となる。

 スポーツ中継やコンサート、eスポーツなどインタラクティブなライブ配信をスマートフォンやPCで楽しむ人が増えている。例えば最近注目のeスポーツの場合、インターネットのライブ配信を楽しむユーザーも多い。しかし、ライムライトによるとインターネットでライブ配信を行う場合、1分程度の遅延が発生しているという。

 リアルタイム性の高いSNSが普及した現在、現場のユーザーがいち早く結果をSNSで流せば、リアルタイムと思って視聴していたユーザーが、動画より先に結果を知ってしまう可能性があることになる。野球やサッカーといったスポーツ観戦でも同様だが、結果を先に知ってしまっては興味や感動は半減してしまう。

 ビジネス分野では、例えばWeb会議システムで遅延が発生すると、会話のキャッチボールに変な間が生まれ、まるで昔のテレビの海外中継を見ているような、ぎこちなさを感じてしまうことも。

 この遅延は、プロトコルに拠るところが多いという。モバイルでも安定して配信できる信頼性の高さからデフォルトとして使われているHLS(HTTP Live Streaming)は、細かく分断されたデータをチャンクという塊にして配信、再生する際にバッファする必要がある。一般的に10秒ごとのチャンクに分割され、標準で3つのチャンクをバッファするため30秒以上の遅延が発生する。プロトコルの仕様によって遅延時間はまちまちだが、短いものでも10秒から20秒程度の遅延が発生するのは避けられないという。

 そこでライムライトが採用したのが、WebRTCというプロトコル。Googleが開発、公開したオープンソース技術だ。名前が示す通りWeb向けの技術で、Webブラウザにプラグインすることなく、リアルタイム配信を可能にする。ライムライトはエッジごとにWebRTCサーバーを設け、エンドユーザーのビューワーとの一方通行の動画チャネルコネクションとして実装した。

 また、データ転送には軽量・速さが特徴的なプロトコルのUDP/IPを用い、更には世界最大といわれるプライベートネットワークを使用することによって、1秒未満という低遅延なライブストリーミングを可能にした。

(図)Limelight Realtime Streamingの仕組み
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